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VPNは違法か?合法か?各国のVPN規制について解説

VPNの利用を違法としたり、厳しく規制している国は少なくありません。ベラルーシ、北朝鮮、イラク、トルクメニスタン、オマーンではVPNの利用自体が違法であり、ロシアや中国、イランでも許可されたVPN以外は違法とみなしています。エジプト、トルコ、アラブ首長国連邦では、VPNの利用は合法ですが、違法・不道徳行為などでのVPNの利用は違法とみなされます。VPNを利用した地域ブロック解除は違法ではありません。なぜ、VPNを違法にしたり制限したりする国があるのでしょうか?それは、VPNを権威主義的な指導者に対する脅威と見なしているからです。

VPNは違法か?合法か?各国のVPN規制について解説

VPNの使用は合法なのか?

この質問に関する問いは、「はい」とも言えますし「いいえ」とも言えます。朗報なのが、VPNは日本では合法で、VPNを使って違法・犯罪行為をしない限りは自由に使うことができます。しかし、日本でVPNを購入したとしても、滞在している国によってVPNの違法性が異なります。

VPNは、オンライン監視や検閲を行う政府にとって、”棘”のような存在です。なぜなら、NordVPNのような強力な暗号化を備えたVPNを利用すれば、トラフィックが保護されるので、ユーザーが政府やインターネットサービスプロバイダー(ISP)からの監視を回避できるからです。

一部の政府は、VPNサービスが主に違法行為に使用されていると主張し、VPNサービスを悪者扱いしています。また、単にVPNを違法とみなす政府もあります。しかし、どちらの場合も、違法とする目的は同じで、インターネットが提供するはずの自由を人々が享受できないようにすることです。

しかし、違法行為に焦点を当てることは、VPNを使用することの本質を見失っています。VPNのメリットは、デメリットをはるかに上回っているからです。VPNを利用することで、次のようなメリットが得られます。

  • プライベートかつ安全にインターネットを閲覧できる。
  • 旅行先で無料の公衆Wi-Fiを安全に利用できる。
  • オンラインの自由を維持し、抑圧的な国家での検閲を回避できる。
  • 機密性の高いトピックに関する情報の検索と安全かつ非公開の通信が可能。
  • 企業秘密などの重要なデータを扱う際にも、セキュリティを確保できる。

VPNの使用が違法・規制されている国

VPNの使用は、国によっては一定の要件を満たす場合にのみ合法とされていますが、その要件はVPNが提供するはずのセキュリティやプライバシーを著しく損ねるものです。

以下の場合、その国でのVPNの使用は違法とみなします。

  • その国の一部または全人口がVPNの使用を明示的に禁止されている場合。
  • VPNの利用が合法であるのは、当局がユーザを監視できるような政府の規制を満たしている場合のみである。

セキュリティ、プライバシー、インターネットの自由のためのグローバルなツールとしてのVPNの成長は比較的最近の現象で、VPNの必要性は年々高まっています。抑圧的な傾向のある多くの国では、まだその使用を規制する法律が制定されていないため、これから制定されるかもしれません。

ここからは、VPNの使用が違法・規制されている国と、違法・規制されている理由をご紹介します。

中国

中国ではVPNの利用が違法であるという意見と、VPNの使用自体は違法ではないという意見が混在していますが、これまで中国でVPNを利用したために違法と判断され、摘発されたケースはほぼありません。しかし、中国ではほとんどのVPNサービスがブロックされ、利用できないことは確かです。

中国は、「グレートファイアウォール」と呼ばれるさまざまなオンラインブロックやフィルターを用いて、トラフィックを厳しく制限し、フィルタリングしています。そのため、制限されたコンテンツにアクセスするためには、VPNが必須です。VPNで中国での利用が許可されているものは、政府の規制に準拠したものだけで、これは同時にバックドアアクセス、ログ、検閲を意味します。

この国は、規則に従わないサービスをしばしばブロックするので、中国で高品質のVPNを使用するのは少し複雑になります。しかし、今日まで、中国でVPNサービスを使用する際に深刻な問題を経験したというケースは、そう多くありません。

NordVPNは中国で使用するのに最適なVPNの選択肢です。難読化サーバー機能を搭載していて、VPNを使用していることを隠すことができるので、当局が接続を抑制するのははるかに困難です。

ロシア

2017年に、ロシアは未承認のVPNプロバイダーを禁止しました。では、どんなVPNがロシア政府から違法とみなされずに、承認されるのでしょうか?ご想像の通り、ユーザーデータを記録し、要求に応じてロシア政府にそのデータを提供することに同意しているサービスです。

また、ブロックされたコンテンツにアクセスするためにVPNを使用することも禁止されました。

2019年には、ロシアは禁止政策をさらに進め、ロシアの電気通信監視機関であるRoskomnadzorは、世界の大手VPNプロバイダーに対し、ロシア政府にロシアにあるサーバーへのアクセスを提供するよう命令したのです。これにより、NordVPNもロシアからすべてのサーバーを削除しました。

ユーザーのプライバシーはNordVPNにとって最も重要であり、ユーザーのプライバシーを損ねるような要求に応じることは、このケースだけでなく、今後もありません。

ベラルーシ

ベラルーシでは2015年以降、VPNとTorネットワークの利用が違法になっており、ユーザーにオンラインプライバシーを提供するあらゆるテクノロジーも禁止されています。

独裁政権は、国民に反政府的な情報を流さないように、国内のインターネットトラフィックを締め付けようとする傾向があります。

トルコ

同国ではVPNの使用は違法ではないものの、その利用が制限されており、政府はすでに特定のVPNプロバイダーをブロックしています。

トルコでは、テロ防止を目的とし、政治的に敏感なコンテンツを避けるため、多くの主流なSNSやウェブサイトがブロックされています。

イラク

この国は近年、VPNを違法としていますが、オンラインの自由に関しては、決して良い評判はありません。同国の検閲措置は、北朝鮮や中国ほど厳密ではないものの、VPNユーザーを罰することに変わりはありません。

しかし、イラクでは検閲に関するニュースでさえ制限された話題であるため、VPN利用に関する最新情報でさえも追跡することはかなり困難です。

UAE(アラブ首長国連邦)

UAEではVPNは制限されていませんが、違法行為に使用したり、政府によって禁止されているウェブサイトにアクセスしたりすると、トラブルに巻き込まれる可能性があります。

VPNサーバーの使用が発覚した場合、ユーザーは136,129ドルの罰金に直面する可能性があります。UAEは法律に不明瞭な表現を用いていますが、VPNの利用が推奨されていないことは明らかです。

オマーン

オマーンは、通信の暗号化を明確に禁じています。しかし、この法律が完全に施行されると、この国はワールドワイドウェブの大部分から切り離されてしまうため、少しグレーゾーンになっています。

当然ながら、一般ユーザーによるVPNの使用は違法とされていますが、オマーンの電気通信規制庁(TRA)が認めた機関や組織であればVPNを利用できます。

イラン

イランでは、政府によって承認されたVPNの利用だと合法となります。当然ながら、承認されたVPNを使って、政府がユーザーの検閲や監視実施する可能性もあります。

したがって、VPNの使用で違法となり処罰されることを避けるためには、検出されないVPNを使う必要があります。この場合、難読化サーバーが役に立ちます。

エジプト

VPNを使用してブロックされたウェブサイトにアクセスしようとすると、罰金や刑罰を科される可能性があります。エジプトでは、VPNの使用自体は違法ではありませんが、慎重に使用し、常にいくつかの特別な保護措置を取る必要があります。

DoubleVPNや難読化サーバーを使用することも考慮しておきましょう。また、VPNを使用する際は、安全のため、違法行為は控えるようにしましょう。

トルクメニスタン

VPNは完全にブロックされ、使用しようとすると検知され、罰則の対象となります。VPNが違法とされている国において、最も極端なケースのひとつです。

ほとんどの国民は、通信ネットワークの中でも厳しく検閲された「Turkmenet」しか使うことができません。国家はまた、すべてのオンライン活動を鋭く監視・モニターしています。このような奇妙なインターネット設定のために、難読化サーバーのような高度なVPNツールでさえ、ここではあまり役に立ちません。

北朝鮮

北朝鮮は世界で最も抑圧的な国のひとつと考えられており、厳しいインターネット規制は当然のことです。政府はVPNの使用を違法とし、インターネットアクセスも監視しています。

トルクメニスタンと同様、ほとんどの国民は国のイントラネットの使用しか許されていません。しかし、国民の大半はオンラインアクセスや電話サービスすら持っていません。

ウガンダ

ウガンダは変わった例で、政治や監視のためではなく、経済的な理由でVPNをブロックしようとしました。この国は数年前、SNSの利用に対してユーザーに課税することを決定し、市民はこの規制を回避するためにVPNサービスを利用し始めたのです。そしてウガンダ政府は、VPN ユーザーをブロックするようISPに指示しました。しかし、国内ではまだ多くの人がVPNを使い続けています。

VPNでやってはいけないこと

VPNの合法性は、製品そのものにはほとんど関係なく、その使い方にすべてがかかっています。VPNを利用するだけで犯罪者になるわけではありませんが、以下の行為はそもそも違法行為であり、VPNでやってはいけないこととされています。

  • 海賊版コンテンツのダウンロード:著作権法が、コンテンツの海賊行為を行う個々の市民に対して施行されるケースはほとんどありませんが、それでも違法行為であることに変わりはありません。また、VPNによるデータの漏えいやロギングがあった場合、インターネットサービスプロバイダ(ISP)からクレームを受ける可能性があります。
  • ダークウェブのマーケットプレイスでの売買:ダークウェブのマーケットプレイスは、通常Torを通してアクセスしますが、Tor over VPN機能を持つVPNもますます人気が出てきています。闇市場で武器、麻薬、殺し屋サービスを購入することは、VPNの有無にかかわらず違法行為です。
  • ハッキング、ストーキング、サイバーいじめ:VPNはある程度のプライバシーと匿名性を提供しますが、万が一、VPNがログを保持していた場合、やはり捕まる危険性があります。それに、ハッキングやストーカー行為ネットいじめは、単純にひどい犯罪です。

VPNを違法に使用するとどうなるのか?

VPNを不正に使用すると、以下のようなことが起こり得ます。

  • インターネット接続を失う:たとえば、あなたがVPNを使用していることをISPが知ると、インターネットから遮断されるかもしれません。
  • 罰金を科される
  • 収監される

このため、VPNに好意的ではない環境では、細心の注意を払い、最も信頼できるVPNサービスのみを使用する必要があります。

VPN禁止令はどのように施行されるのか?

ここからは、抑圧的な政権を持つ国が、どのようにVPN禁止令を施行するのかを紹介します。

  • VPNプロバイダーに対して、その国にあるサーバーへのアクセスを許可するように要求する。ログを残さないというポリシーを採用しているVPNプロバイダーは、そのような要求には応じられません(自社の利用規約に違反することになるからです)。その結果、その国にサーバーを設置することができなくなります。
  • ディープパケットインスペクション(DPI)を使用する。この方法は、ある種のVPNトラフィックを追跡するために使用することができ、政府がその国に出入りする情報を管理するのに役立ちます。また、誰がVPNを使用しているかを監視することも可能です。
  • VPNを使用していることが判明した場合、高額な罰金を課す、あるいは収監する。

【注意】政府が発行または承認した無料のVPNを利用すると、セキュリティが脅かされるため、本末転倒です。無料のVPNは、何らかの形で運営費を得る必要があるため、彼らは広告を提供し、あなたに関する情報を収集・販売、トラフィックを監視しているのです。

VPNブロックを回避する方法

もしVPNが制限されている国にいるのであれば、VPNプロバイダーを選ぶ際に細心の注意を払う必要があります。利用する予定のVPNサービスについて徹底的に調査し、「データを収集しないこと」「第三者に何も渡さないこと」を確認しましょう。

無料のVPNは、頻繁にユーザーのデータを収集し、プライバシーを保証しないため、利用を避ける必要があります。また、インフラが弱く、機能が限定されている場合もあります。また、国家公認のVPNも、決して使用すべきではありません。

ユーザーや信頼できるレビューサイトから高い評価を得ているVPNを使えば、VPNのブロックを回避することができます。たとえば、あなたが中国にいるとして、カリフォルニアのサーバーに接続すると、アクセスしようとしているウェブサイトに渡される前に、データがサーバーに送信されます。これによって、制限なく自由にインターネットにアクセスできるようになります。

また、リスクの高い地域では、以下のような機能が非常に有効です。

  • 難読化サーバー:この機能は、データパケットを変更し、VPNメタデータをすべて隠すことで、VPNを利用していることを隠します。この場合、盗み見する組織は、あなたがVPNを使用していることを見抜くことはできません。
  • Double VPN:この機能は、さらなる暗号化レイヤーを提供するため、より優れたセキュリティを確保できます。
  • Kill Switch:この機能は、VPN接続が切断された場合、インターネットから切り離してくれるので、危険に晒されることはありません。したがって、VPNなしでブラウジングしているときに、誤って捕まることはないでしょう。
  • 膨大なサーバー数:VPN会社が大規模なサーバーネットワークを持っている場合、さまざまな仮想ロケーションに変更できるため、接続先のサーバーが過負荷になった場合の代替手段を確保することができます。

権利とVPN

NordVPNのようなVPNで安全かつ高速なプロバイダーは、自由でオープン、そしてプライベートなインターネットを提供します。私たちは、誰もが居場所や役職に関係なく、自由に自分の意見を表現する権利を持っていると信じています。NordVPN は、世界中の強力な監視や検閲の取り組みを回避し、悪条件下でも動作するように設計されています。

NordVPNはまた、抑圧的な政権やハッカーからであれ、誰もが自分の生活やあらゆる機密情報を真にプライベートに保つ権利を持つべきだと考えています。私たちのエンジニアチームは、最新の脅威からNordVPNを安全に保つために懸命に働いています。

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