MACアドレスとは?MACアドレスの確認方法を解説
MACアドレスが悪者の手にわたると、位置情報を追跡・記録されたり、接続の妨害や最悪の場合はなりすましに使われたりする可能性があります。この記事を読むと、MACアドレスについて、またMAC アドレスの確認方法について理解を深め、安全に対する意識を高められるようになります。
目次
MACアドレスとは?
MACアドレス(マックアドレス)とは、「Media Access Control」の略で、ネットワーク機器を識別する固有の番号です。物理アドレスとも呼ばれます。たとえば、同じモデルのiPhone2台でもMACアドレスは異なり、この番号で両者の違いを識別することができます。
スマートフォンだけではなく、ルーターや有線LANなど、ネットワーク機器すべてに固有のMACアドレスがメーカーにより割り当てられています。この番号で、各機器はお互いを識別し、通信できるようになります。
ネットワーク通信を可能にするには、MACアドレスに加えて、TCP/IPプロトコルの存在が欠かせません。
MACアドレスのフォーマット
MACアドレスは12桁、0から9の数字とAからFの英字で構成され、一般的には2桁ごとに区切って表示されます(例:0A:1B:2C:3A:44:5C)。
前半の6桁は「ベンダー識別子」「ベンダーコード」または「OUI」などと呼ばれ、ネットワーク機器の製造会社を識別します。後半の6桁は製造会社がその機器に割り当てる固有の番号です。
この12桁の番号は、各ネットワーク機器固有のMACアドレスとなり、異なる機器を識別できるようにしてくれます。
MACアドレスとIPアドレスの違い
MACアドレスとIPアドレスは、どちらもネットワーク関係の識別番号という点では同じですが、微妙に異なる点もあります。
IPアドレスはネットワークの接続地点を示す番号で、MACアドレスは各ネットワーク機器そのものを識別する番号です。IPアドレスはまさに「住所」、MACアドレスは各デバイス固有の「名前」と考えるとわかりやすいでしょう。
あなたのIPアドレスはインターネットの接続場所によって、また接続するたびに変化します。その一方で、MACアドレスは基本的に当初割り当てられたものから変化しません。
IPアドレスは、IPv4という一般的な形式の場合、0から255の3桁の数字を4つに区切った数列で構成され、表記の面でもMACアドレスとは異なっています(例:「255.194.72.25」など)。
IPアドレスの場合、グローバルアドレス、プライベートアドレス、サブネットなどのさまざまな概念が関わってきます。しかし、こういった要素は差し置いて、基本的にはIPアドレスはネットワークの接続地点を示す住所だと考えれば十分です。
MACアドレスの確認方法
Windows、Mac、iPhone、またAndroidのMACアドレスの確認方法を以下にまとめました。
Windows 11のMACアドレス確認方法
- 画面下のタスクバーで、「スタート」 ボタンをクリックしてください。
- スタートメニュー画面で、「設定」 を選んでください。
- 設定画面のサイドメニューで、「ネットワークとインターネット」 を選択してクリックしてください。
- ネットワークとインターネットの設定画面で、「ネットワークの詳細設定」 をクリックしてください。
- 「ネットワーク アダプター」欄の各項目を、右隣にある下矢印ボタンのクリックにより展開してください。
- 展開された詳細情報で、「追加のプロパティを表示」 をクリックしてください。
- 表示される追加のプロパティ情報の一番下にある「物理アドレス (MAC):」を参照してください。
macOSのMACアドレス確認方法
- アップルメニューで、「システム環境設定」をクリックしてください。
- システム環境設定画面で、「ネットワーク」を選択してください。
- ネットワーク画面でMACアドレスを確認したい接続機器を選び、「詳細」をクリックしてください。
- 詳細画面で「ハードウェア」タブを選択してください。MACアドレスが表示されます。
iPhoneのMACアドレス確認方法
- ホーム画面で「設定」アイコンをタップしてください。
- 設定メニューに含まれる「一般」を選択してください。
- 設定メニューでは、「情報」を選択してください。
- 情報画面の下にある「Wi-Fiアドレス」がご利用のiPhoneのMACアドレスです。
AndroidのMACアドレス確認方法
- ホーム画面で「設定」アイコンをタップしてください。
- 設定画面で「デバイス情報」を選択してください。
- デバイス情報画面に含まれる「Wi-Fi MACアドレス」がご利用のAndroid機器のMACアドレスです。
MACアドレスのリスクと保護
MACアドレスを悪用するサイバー攻撃は技術的に難しいため、あまり一般的ではありません。また、MACアドレスが流出しても、ユーザーの重要な個人情報が漏えいしてしまうわけでもありません。
しかし、リスクがゼロというわけではありません。MACアドレスと関連するリスクには、以下のようなものがあります。
- 公共の無料Wi-Fiに接続した機器のMACアドレスを使って、ユーザーの位置情報を追跡される可能性がある。
- 本来はアクセス権限をもたないはずの機器のMACアドレスを偽装し、偽のMACアドレスをアクセス認証として悪用される可能性がある。
MACアドレスを隠すと、これらのような状況を防ぐ役に立ちます。元々割り当てられているMACアドレスは基本的には変更できません。しかし、仮想のMACアドレスを一時的に設定し、本当のMACアドレスを知られないようにできます。
MACアドレスのリスクや保護に関する詳細は、MACアドレス変更方法に関する記事をご覧ください。
安全にインターネットへ接続するには、MACアドレスを隠す他にも、NordVPNのようなプレミアムVPNサービスの利用をおすすめします。NordVPNを使えば、接続元のIPアドレスを含めさまざまな個人情報を保護し、無料Wi-Fiの危険性を最小化できるようになります。