LINE(ライン)乗っ取り:乗っ取られたらどうなるのか?防止策を解説
LINE(ライン)アカウントの乗っ取りによる被害が多発しています。LINEアカウントが乗っ取られた場合、アカウントにアクセスできなくなるだけでなく、乗っ取り犯はあなたの名前を利用して、LINEの友達に対して詐欺を仕掛ける可能性があります。LINEは現在、日本で最も普及しているメッセージアプリのひとつであるため、サイバー犯罪者に狙われやすく、今後さらなる被害が発生する可能性があります。この記事では、LINE(ライン)のなりすまし事例や、いざという時のために知っておきたい基本的な対策、ラインを乗っ取られない方法をご紹介します。
目次
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LINEアカウントが乗っ取られたら遭う被害とは?
日本で最も普及しているメッセージングアプリであるLINE(ライン)は、日本の全世代で他のSNSよりも普及率が高く、10代から50代の8~9割以上が利用しており、日常生活だけでなくビジネスや行政でも利用が拡大しています。
そんな生活に欠かせない存在のLINEですが、万が一、LINEアカウントを乗っ取られたらどうなるのでしょうか?
アカウントにログインできなくなる
スマホでLINEを利用する場合、1台のスマホからしかアクセスできませんが、LINEはパソコンからもログインできるため、LINE乗っ取り犯は基本的にパソコンからログイン情報を入力してアカウントの乗っ取りを試みます。
万が一、乗っ取られた場合、LINEと連携している他の端末からログイン通知が届きます。不審なログイン通知を受け取ったら、直ちにLINEにログインしてパスワードを変更しましょう。
自分の端末でログインできない場合は、すでに乗っ取り犯によってパスワードが変更されている可能性が高いです。この場合、LINE公式サイトのヘルプから問題を報告し、ラインのアカウント削除をしてもらうことで、LINEの不正利用を防ぐことができます。
知らない間に支払い詐欺に加担する
LINEアカウントを乗っ取った不正利用者は、あなたになりすましてLINEに登録されている友だちに連絡し、詐欺を仕掛けます。
LINEアカウント乗っ取り後に行われる主要な詐欺の手口は、「コンビニでプリペイドカードを買ってきて」などというメッセージを送りつけ、知人に金銭的な損害を与えるというもの。プリペイドカードの不正利用は、カードの性質上、詐欺が発覚しても返金される確率がほぼゼロと言われるほど困難です。
アカウントが削除される
乗っ取りされたLINEアカウントは、突然何の前触れもなく削除されることもあります。その理由は、多くの場合、乗っ取り犯は乗っ取ったLINEアカウントでスパム送信などの利用規約違反を行うためです。そして、最終的にはLINEの運営側や乗っ取り犯自身によってアカウントが削除されます。
LINEのアカウントが消えた場合、友だちリストや有料スタンプなどもすべて消えてしまいます。また、LINEが乗っ取りされると、トーク履歴、Keepに保存されている写真や動画、LINEゲームなどの連携アプリのスコアもすべて失われます。
LINEアカウントが乗っ取られる原因・手口
乗っ取り犯がLINEのアカウントを乗っ取る原因や手口は、何パターンかあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
フィッシング攻撃による乗っ取り
LINEでは、Facebookのアカウント乗っ取り同様、LINE公式を名乗り本人確認のためにログインを促すメッセージや、すでに乗っ取られたLINEのアカウントから「アカウントが乗っ取られたので協力してほしい」というトークでフィッシング攻撃を仕掛けるケースが多いです。LINEトークに載っているリンクにアクセスすると、アカウント情報が盗まれてしまいます。
乗っ取り犯はあなたの友人や親族を装って詐欺を働こうとするだけでなく、芸能人や美人・美青年の写真を使って、受信者が連絡を取りたくなるように仕向けることもあります。
ログイン情報の流出による乗っ取り
LINEのログイン情報(電話番号、パスワードなど)が壊れたり流出したりして、知らないうちに勝手にログインされるケースです。電話番号を入手した乗っ取り犯から巧妙に認証番号とパスワードを聞かれ、騙されて教えてしまうとログインされるケースもあります。
ここで注意してほしいのが、乗っ取り犯が身近な人物や知人であるケースです。人の不注意に乗じて情報を盗み出す「ソーシャルエンジニアリング攻撃」によって、LINEアカウントが乗っ取られることは十分にあり得ます。
LINEの問い合わせフォームからの乗っ取り
2021年に、LINEの問い合わせフォームのログインページにて、LINEアカウントへの不正ログインが複数回検知され、電話番号やメールアドレスの取得が可能であることが明らかになりました。
LINEは、不正ログインを検知してから3日後に、被害に遭った可能性のあるユーザーへ、パスワード強制リセットおよび再設定に関する連絡をするとともに、今後このような乗っ取りが発生しないよう、対策として多要素認証を導入しています。
公衆Wi-Fiを悪用した乗っ取り
公衆Wi-Fiが悪用されたり、悪質な偽のWi-Fiホットスポットに接続してしまったりすると、LINEをはじめとするSNSのIDやパスワードが盗まれて、アカウントが乗っ取られる可能性もあります。
アカウントが乗っ取られると、勝手にメッセージを送信されたり、奇妙な投稿をされたりしてしまうケースも。さらに最悪なケースだと、危険なフリーWi-Fiを通じてマルウェアに感染する可能性もあり、その場合パソコンやスマホが乗っ取られる危険性があります。
自分のLINEアカウントが乗っ取られたかを確認する方法
少しでもLINEを利用していて違和感を感じたら、以下のチェックポイントを参考にして、LINEのアカウントが乗っ取られていないか確認してみましょう。
知らない端末からのログイン通知を確認する
パソコンやタブレットなど他の端末からログインした場合、LINE公式アカウントから通知が届く仕様になっています。身に覚えのない端末がログインしようとしている場合は、メッセージに記載されているリンクからすぐにログアウトしましょう。
ログイン中の端末を確認する
LINEには、自分がログインしている端末を確認できる機能があります。LINEアカウントが乗っ取られているかどうかを確認するために、LINEアプリの「設定」>「アカウント」>「ログイン中の端末」を開き、見慣れない端末があったらログアウトしておきましょう。
心当たりのないやり取りを確認する
メッセージやタイムラインの投稿を確認し、あなたのLINEアカウントから「何かを買うように誘導する文章」「認証番号や電話番号を要求する文章」「怪しいURL」「不自然な日本語」が含まれたメッセージが送られていないか確認しましょう。 上記の内容が含まれるメッセージが勝手に送信されていた場合は、LINEアカウントを乗っ取られた可能性を疑うべきです。
友達のLINEアカウントの乗っ取りを見分ける方法
あなたではなくて、LINEで繋がっている友達や家族、知り合いのアカウントが乗っ取られることもあるでしょう。厄介なのが、友だちの乗っ取られたアカウントが原因で、あなたのLINEアカウントも乗っ取られる可能性があることです。
友だち経由で広がるLINEの乗っ取りを阻止するために、以下のポイントを注意深く見てみましょう。
日本語の不自然さ
友達からのLINEメッセージで使われている日本語が不自然で変な場合は、LINEが乗っ取られていることを疑った方がいいでしょう。
LINEアカウントの乗っ取り犯は外国人であるケースが多く、友達のLINEアカウントが外国人に乗っ取られた場合、返信されるメッセージの日本語がカタコトでおかしいことがほとんどです。
突然の金銭要求
前述のとおり、LINEアカウントの乗っ取り犯の目的は、金銭を騙し取ること。手口の多くは、プリペイドカードやウェブマネーの購入を要求するものです。
プリペイドカードやギフトカードを使った手口のほか、友だちから突然お金を要求された場合も、LINEのアカウントが乗っ取られていることを疑いましょう。
LINEのアカウントが乗っ取られた場合の対処法
「LINE(ライン)が乗っ取られたらどうすればいいのか?」という問いに対する答えは、「LINEアカウントが乗っ取られていることに気づいたら、被害が大きくなる前に素早く対処すべき」と言えるでしょう。以下の方法をお試しください。
LINEにログインできる場合
まずは、LINEに連結しているすべての端末から、LINEにログインできるかどうか試してみましょう。ログインできる場合、以下の手順に従ってすぐにパスワードを変更することをおすすめします。
- 「ホーム」>「設定」と進む。
- 「アカウント」を選択。
- 「パスワード」をタップする。
- 変更したいパスワードを入力し、「変更」を選ぶ。
LINEにログインできない場合
LINEアカウントが乗っ取られ、ログインできなくなった場合は、すぐに問題報告フォームから報告し、アカウントの削除希望を出して、被害の拡大を防ぎましょう。
カスタマーサポートでは、以下の情報を入力しましょう。
- 返信用メールアドレス
- 問題の種類(「アカウント・登録情報」>「アカウントが盗まれた」)
- 登録電話番号
- 登録メールアドレス
友人や親戚のLINEが乗っ取られた場合
LINEの乗っ取りは友だちを介して広がることがあります。友だちから不審なメッセージが届いたら、LINE以外の手段で「アカウントが乗っ取られた可能性がある」ことを連絡しましょう。
LINEアカウントの乗っ取り対策方法
ここからは、LINE(ライン)の乗っ取りを防止するための設定や方法を紹介します。
ログイン許可をオフにする
ログイン許可をオフにして、パソコンやタブレット端末からLINEにログインできないようにしましょう。
「ログイン許可」のトグルを「オフ」にしてください。パソコンやタブレット端末で利用したい場合は、利用するときだけ「オン」に変更しましょう。
パスコードロックを有効にする
スマホ版のLINEでは、ログイン時にパスコードを設定できます。パスコードを設定するとスマホでLINEを開くたびにパスコードの入力が必要になり、LINEアカウントの乗っ取りを防止することができます。
パスコードを設定するには以下の手順に従ってください。
- 設定画面を開き、「プライバシー管理」をタップ。
- 「パスコードロック」のトグルを「オン」にする。
- パスコードを入力する。
LINE以外のメッセージアプリを使う
LINEアカウントの乗っ取りや、LINEのセキュリティ面に不安がある場合は、LINEみたいなアプリを使うことも予防策のひとつです。
LINE以外のアプリで、日本で利用されているチャット・トークアプリは、WhatsApp、Facebook Messengerなどがあります。
パスワードを複雑なものに変更する
パスワードが漏えいしていない場合でも、推測しやすいパスワードを使用していると、何者かによってLINEアカウントが乗っ取りされるリスクが高まります。
覚えやすくて複雑なパスワードの作り方を学び、10桁以上の長さで、記号や大文字を混ぜたパスワードに変更しましょう。
また、他のサービスでも同じパスワードを使用している場合は、あるパスワードが流出すると、他のサービスのパスワードも被害を受ける可能性があるので、サイトごとに異なるパスワードを設定しましょう。
サービスごとに強力で複雑なパスワードを生成したり、管理したりすることが難しいと感じる場合は、NordPassなどのパスワードマネージャーを利用しましょう。
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