あなたのIPアドレスが誰かに知られるとリスクが生じますが、このリスクについて議論されることはほとんどありません。ハッカーや悪意のある第三者は、IPアドレスを利用して、あなたや他の人に対してさまざまなサイバー攻撃や 詐欺 をしようと試みます。まず、ハッカーからのサイバー攻撃を防ぐにあたり、 自分のIPアドレスを調べる ことから始めてみましょう。 IP検索 ができるページをチェックしてみてください。
この記事を読めば、何から身を守ればいいのかについて、また自分のIPアドレスを隠す方法がわかるようになります。
どうやってIPアドレスを見つけるのか?
IPアドレスは、ISPから割り当てられたユニークな数字の羅列で、オンライントラフィックの配送先住所のようなものです。異なるWi-Fiに接続したり、家を引っ越したりすると、IPアドレスも場所に応じて変わります。
ほとんどのISPは、デバイスに固定されない動的IPアドレスを使用していますが、希望すれば静的IPアドレスを持つこともできます( IPアドレスにはいくつか種類 があります。)
たとえば、コンピュータのIPアドレスを常に同じものにしたい場合は、デバイスの設定で指定することができます。これは、 ポートフォワーディング の際に、特定のデータをルーターからコンピュータのIPアドレスに直接送信したい場合に便利です。
IPアドレスには、あなたに関する特定の情報が含まれているため、それを悪用しようとする人がいる可能性があります。IPアドレスを第三者が入手する方法は多くあり、以下はその一例です。
- 1.ファイルのトレント。 トレントサイトからコンテンツをダウンロードした場合、ファイルを取り扱っているピアのメンバーはあなたのIPアドレスを見ることができます。ピアのリストをチェックするだけでいIPアドレスを把握できてしまうのです。
- 2.端末を貸す。 第三者があなたのコンピュータを借りたり使ったりしている時に、ウェブ上の無料サービスを利用すればあなたのIPアドレスを数秒で見つけることができます。
- 3.電子メール。 電子メールを送ると、送信相手はそのメールのヘッダーをチェックすることができるようになり、そこにあなたのIPアドレスが含まれている可能性があります。Yahoo! やMicrosoft Outlookは、電子メールのヘッダーにIPアドレスを含めることで知られています。
- 4.リンクのクリック。 どんなリンクでも、クリックすると相手側のサーバーがリンク先のコンテンツを配信するために、あなたのIPアドレスを必要とします。そのサーバーを所有している人物は、あなたのIPアドレスを見ることができます。
あなたのIPアドレスを使って何ができるのか
IPアドレスが原因で、電話番号やアパートの位置などの機密情報が漏れることはありませんが、IPアドレスがばれることにより生じるデメリットはいくつかあります。また、サイバー犯罪者があなたのIPアドレスを知った場合、壊滅的な被害を受ける可能性があります。果たして、IPアドレスがばれるとどうなるのでしょうか?
- 第三者があなたのIPアドレスを使って、デバイスをハッキングできる: インターネットでは、IPアドレスだけでなく、ポートを使って接続します。すべてのIPアドレスには何千ものポートがあり、あなたのIPを知っているハッカーは、それらすべてのポートを使って 総当たり攻撃 を行い、たとえばあなたの スマホを乗っ取り 、情報を盗むことができます。ハッカーがあなたの端末にアクセスした場合、端末にマルウェアをインストールして、あなたのIPを公開することも可能です。また、ルーターにデフォルトのパスワードが使用されている場合、ハッカーはIPアドレスを知ることで、ルーターの脆弱性を見つけることもできるかもしれません。
- 第三者があなたの位置情報を取得し、実生活でプライバシーを侵害できる: IPアドレスには、あなたがどの都市にいるかが表示されるので、悪意のある人に知られてしまうと大変なことになってしまいます。たとえば、あなたがソーシャルメディアで休暇を取ることを投稿したとします。ハッカーは少し調べるだけであなたの家を見つけ出し、留守中に空き巣に入ることができます。IPアドレスだけで住所を特定することはできませんが、SNS上に情報がたくさんあがっている場合は、その情報を駆使して特定することは簡単です。
- 第三者があなたになりすまして、あなたのIPアドレスを手に入れられる: ISPがあなたのIPアドレスを他の人に公開する可能性があります。SNSであなたの名前を知ったハッカーがISPに連絡し、あなたになりすましたり、ビッシング攻撃を利用して個人情報を盗もうとしたりすることも考えられます。通信事業者は、個人の特定が可能な情報を大量に持つシステムを利用する人たちであることを忘れないようにしてください。
- 雇用主があなたの行動を追跡できる: ISPはIPアドレスを所有しており、ユーザーに割り当てています。あなたが職場のネットワークに接続している場合、あなたがオンラインで行うすべてのことを雇用主が見て追跡する可能性があり、プライバシーはほとんどないといっても過言ではありません。
- ハッカーがDDoS攻撃を仕掛けられる: ハッカーがあなたのIPアドレスを知っている場合、 DDoS攻撃 であなたに危害を加える可能性があります。DDoS攻撃とは、複数の機器を踏み台にして、特定の機器に一斉に攻撃を仕掛けるサイバー攻撃の一種です。
- サイバー犯罪者があなたを違法行為に利用できる: ハッカーは、ハッキングしたIPアドレスを使って、国の安全を脅かす違法コンテンツをダウンロードしたり、ハッカー自身は追跡されないようにデータをダウンロードしたりすることで知られています。自分のIPアドレスを守ることは、自分自身を守ることに繋がるのです。
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自分のIPアドレスを守るには?
では、自分のIPアドレスを使われないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。
自分には関係ないと思っていても、個人を特定できる情報は常に保護する必要があります。悪意のある人物は、そうしようと思えばあなたの全貌を知ることができます。あなたのIPアドレスはその出発点となる可能性があるのです。
ここからは、IPアドレスを保護し、ハッカーに 情報窃盗 されて悪用されるのを防ぐための3つの方法をご紹介します。
プライバシー設定の変更
インスタントメッセージやアプリの設定をすべて「プライベート」に変更し、知らない人からの電話やメッセージを受け取らないようにしましょう。ハッカーは、Skypeや LINE などのメッセージングアプリを使ってあなたのIPアドレスにアクセスすることが知られています。
ルーターを定期的に更新する
犯罪者はルーターを遠隔操作でハッキングし、あなたのIPアドレスを取得することもできます。特に、デフォルトのパスワードを使用している場合は注意が必要です。ルーターのパスワードは定期的に変更し、大文字、小文字、数字、記号を組み合わせた 長いパスワード を使用するようにしましょう。
VPNを利用する
VPN はあなたのIPアドレスを完全に隠し、インターネット接続を暗号化します。さらに、VPNはIPアドレスを変更したり、ISPなどの第三者があなたのデータを盗聴することを防いだりしてくれます。VPNによってオンラインアクティビティの追跡は不可能になるため、強力なセキュリティを確保できます。
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