VPNとは?
VPNとは、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network)の略称で、近年注目されているオンライン上のセキュリティを保護するためのツールの一つです。具体的には、インターネットトラフィックがお使いのデバイスからアクセスしたいウェブサイトのサーバーへ到達する間に暗号化のトンネルを通ることによって、外部から通信内容を見られる心配がなくなります。特カフェや駅などの公共のフリーWi-Fiは、セキュリティ面が脆弱な場合が多く、サイバー犯罪者が罠を仕掛けています。しかし、VPNに接続することで通信内容が暗号化されるので盗聴や情報漏洩を防ぐことができます。
また、VPNプロバイダーは世界各国にVPN専用サーバーを保持しています。VPNに接続すると、外部には接続しているサーバーのIPアドレスが表示されるので、本来のIPアドレスを知られることはありません。加えて、VPNに接続することで会社や自宅で仕事の機密データやファイルを安全に共有できるだけでなく、海外旅行中に滞在国のオンライン検閲を回避し、海外にいながら日本の自宅のネットワークを使用することもできます。さらには、オンラインゲームをする際により速いサーバーに接続することでスムーズにゲームを楽しめます。このように、VPNに接続することでオンライン上の安全性が向上し、安心してインターネットを利用することができるでしょう。
VPNの種類
VPNには、個人向けのパーソナルVPNと組織向けのビジネスVPNがあります。
パーソナルVPN
インターネットVPNは、安全性を高めるために許可した相手のみが接続できるインターネット上で構築されたネットワーク環境で、パーソナルVPNとしても利用されています。既存のオープンな公共のネットワーク回線を使うため、専用回線など特別な準備はいらず、費用を抑えたい場合におすすめです。ただし、不特定多数の人が利用可能なので、時間帯によっては通信が混雑して繋がりづらく、盗聴・改ざんのリスクもあります。
また、IP-VPNは、VPNプロバイダーが保持する独自の閉ざされたネットワークで、利用できるのは契約者だけなので安全性が高く、価格も安いため、おすすめのパーソナルVPNです。
ビジネスVPN
ビジネスVPNとして、従業員が自宅など外部からリモートで企業の社内ネットワークにアクセスする場合などの安全な方法として、よく使用されているのがSSL-VPNです。ユーザーのデバイスと企業内のVPN装置の間でSSL暗号通信を行なうことで安全性を高めます。ウェブブラウザを使ってVPN接続を確立できるため、アプリやソフトをインストールする必要はありませんが、大規模なファイル転送や高度なネットワーク設定する場合に制限があります。
また、IP Sec-VPNは、本社と支店など複数拠点間でやりとりする際のネットワーク通信を暗号化し、安全性を確保します。導入するには専用ソフトのインストールをはじめ、暗号化や認証などの設定には専門知識と技術が必要となり、他のVPNと比べてコストはかかります。
VPNのメリットとデメリット
以下では、VPNのメリットとデメリットについて解説します。
メリット
セキュリティ面を強化できる
VPNに接続することで、インターネット通信を暗号化し、外部から通信内容を盗み見られる危険がなくなります。さらに外部には接続中のVPNサーバーのIPアドレスが表示されるため、本来のIPアドレスを隠すことができます。
リモートで社内ネットワークへのアクセスが可能に
最近は自宅やコワーキングスペースなど社外でリモートワークをする人も珍しくなくなりました。VPNに接続することでセキュリティ面が向上し、リモートでの社内ネットワークへの安全なアクセスの実現や、機密性の高いデータが送受信できるなど、社外にいながらも可能なことが増えました。
海外旅行中に日本のサービスにアクセスできる
日本のサービスは海外からはアクセスできない場合がありますが、VPNプロバイダーが提供している日本のサーバーに接続することで、海外旅行中でも日本のサービスを利用することができます。
同時接続が可能
VPNプロバイダーによっては、1つのサブスクリプション契約で複数のデバイスに同時接続できるVPNもあります。同時接続数が多いと家族とシェアして利用でき、より安全性が向上します。
優れたセキュリティ機能が利用可能
最近のVPNプロバイダーは、通常のVPNサービスに加えて様々な優れたセキュリティ機能を兼ね備えており、お使いのデバイスの安全性をさらに高めることができます。例えば、NordVPNの場合は、URLを自動的にスキャンし、マルウェアが仕掛けられたウェブサイトなどへのアクセスを事前にブロックするThreat Protection Pro機能など、いくつもの優れたセキュリティ機能が利用できます。
デメリット
速度の低下
インターネットVPNは公共の通信回線を使うため、時間帯によっては混雑し、通信速度が低下する可能性があります。接続中のVPNサーバーが物理的に遠い場所にあったり、複数のユーザーによるアクセスが集中している場合は速度が低下しますが、その場合も接続するサーバーや国を変更することで解決できる可能性があります。
VPN接続をブロックするサイトもある
ウェブサイトやオンラインサービスの中には、VPN接続をした状態でアクセスすると、ブロックされて利用できないものもあります。
VPNの利用を禁止している国もある
日本やアメリカなど多くの国でVPNの使用が認められていますが、ごく稀にVPNの使用が禁止または規制されている国もあります。海外でVPNを使用する際は、事前に渡航先のVPNに関する法律を確認しておくことをおすすめします。
VPNを選ぶ際のポイント
現在、様々な機能を兼ね備えた数多くのVPNプロバイダーが存在しており、一体どの機能を優先すべきか、どのプロバイダーを選べばよいのか迷っている人も多いでしょう。以下では、VPNを選ぶ際にポイントを紹介します。
1.セキュリティとプライバシー
VPNが開発された主な理由は、オンライン上のセキュリティを高めることです。VPNに接続することで、使用しているデバイスから送受信されるインターネットトラフィックが暗号化され、サイバー犯罪者をはじめとする第三者に覗き見されるのを防ぎます。加えて、アクセスしている人物の本当のIPアドレスを隠し、外部には経由したVPNサーバーのIPアドレスが表示されます。なお、VPNの暗号化にはいくつか種類がありますが、世界中の政府が推奨し、最も強力なのは256ビットのキーを持つAdvanced Encryption Standard (AES)です。セキュリティを最優先に考える場合、これを導入しているVPNプロバイダーが理想的といえます。
また、たとえVPN接続していたとしても万が一、VPN接続が切れてしまうと閲覧内容や個人情報が漏洩する危険があります。そこで、オンライン上にある個人情報や通信内容を守るために、VPN接続が突然切断された場合にインターネット接続を自動で切断し、漏洩を防ぐKill Switch機能を備えたVPNプロバイダーを選ぶことが重要です。もちろん、普段からできるだけ常時VPNに接続することが望ましいといえます。さらにプライバシーを保護するためには、ユーザーがVPN接続時にオンライン上の活動内容を一切記録しないノーログポリシーを採用しているVPNプロバイダーが理想的です。
2.接続速度
接続速度は、上記のセキュリティ面と並んでVPNを選ぶ際に最も重要なポイントといえます。たとえ、VPNに接続してセキュリティが向上しても、速度が極端に低下すれば意味がありません。特に動画視聴やオンラインゲームをする際に速度は重要です。VPN接続しても速度が十分でない場合、映像にラグが生じ、途切れてしまう可能性があります。VPNは基本的に接続することで多少なりともインターネット速度に影響を与えますが、優れたVPNプロバイダーならその遅延を最小限に抑えることができます。
一方、オンラインゲームを使用中に帯域が不足していると感じた場合、VPNに接続することをおすすめします。一般的にISP(インターネットサービスプロバイダー)は、ネットワークトラフィックを調整し、ユーザー間で均等に分配しようとしますが、ゲームをする際にVPNに接続することでISPから通信内容を見えなくし、インターネットの速度を向上させることができます。
3.互換性
契約予定のVPNアプリと各デバイスやOSなどの互換性も、VPNプロバイダーを選ぶ際に重要といえます。せっかくVPNプロバイダーと契約してもお使いのデバイスで互換性がなく、利用できなければ無駄になってしまうので、VPNと契約する前に互換性があるかどうかを確認することをおすすめします。NordVPNをはじめとする大手のVPNプロバイダーを使用する場合は、iPhone、Android、Mac、WindowsなどほとんどのデバイスやOSと互換性があるので特に問題ありません。ただし、OSのバージョンが古い場合、稀に利用できない場合もあります。VPN未接続時にサイバー犯罪者から攻撃を受ける可能性もあるため、アプリやOSは最新版がリリースされた際にはできるだけ早くアップデートするように心がけましょう。
4.サーバーの可用性
基本的に、VPNはプロバイダーが保持しているVPNサーバーの数が多いほど、1つのサーバーあたりの負荷が軽減され、帯域幅が向上する可能性があります。その結果、インターネット接続が安定し、速度が上がることが期待できます。また、VPN接続時のインターネット速度は物理的な距離にも影響されるため、サーバーが設置されている国の数が多ければ多いほど、より信頼性の高い接続が可能になります。さらに、VPNプロバイダーが複数の異なる場所にサーバーを保持している場合、仮想ロケーションを使って実際のIPアドレスを隠すためのオプションも増えます。NordVPNでは、実際のサーバーと仮想サーバーを合わせて111もの国と地域にサーバーを設置しています。その中でも日本国内では、東京と大阪の2都市に合計221台ものサーバーを保持しており、これはNordVPNがサーバー設置国の中でアメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツについで6番目に多く、日本のVPNサーバーを利用したいユーザーにとっては心強い限りです。
5.簡単な設定と使用
ユーザーが簡単に設定できるVPNプロバイダーが理想的です。優れたVPNプロバイダーの場合、デバイスでの設定がシンプルで、わずか数秒でネットワークに接続することができます。また、VPNをルーターに設定できるかどうかも重要なポイントです。ルーターにVPNを設定すれば、スマホやパソコン、タブレッド、テレビ、ゲーム機などの各デバイスごとにアプリをインストールする手間が不要になり、自宅内の全てのオンラインアクティビティが自動的に暗号化されます。NordVPNは、アプリを使用することでボタン一つで簡単に最適なVPNサーバーに自動接続することが可能です。
有料版VPNと無料版VPNの比較
VPNには有料版と無料版があり、以下でそれぞれの特徴を比較しました。
有料版VPNでは、サブスクリプションプランを契約することで、VPNプロバイダーが提供する多彩なセキュリティ機能を活用でき、セキュリティをさらに強化できます。
一方で、無料版VPNの場合、利用可能なサーバーは1~3つ程度に限られていたり、セキュリティ機能や帯域幅に制限があるなど、使用上の制約が多い場合があります。最悪のケース、運営者がユーザーのデータをダークウェブなどで転売し、利益を得ている危険性があります。このように「無料」という言葉につられて無料版VPNを利用すると思わぬリスクに巻き込まれる可能性があるため、利用はおすすめできません。一方で、現代においてVPNの必要性非常に高いといえます。VPNを利用する際は、NordVPNのような価格が比較的良心的で信頼できる大手プロバイダーを選ぶことをおすすめします。
まとめ
今回は、VPNを選ぶ際に注意すべき5つのポイントについて解説しました。VPNは、主にオンラインでの安全性を向上させるために開発された製品ですが、近年多くのVPNプロバイダーが登場したことで、どれを選べばよいのか悩むユーザーも多いでしょう。そこで、今後プロバイダー選びの参考にできるよう、VPNを選ぶ際に優先すべきポイントを紹介しました。
ただし、VPNを利用したからといって必ずしも安全が100%保証されるわけではありません。デバイスや個人情報を守るために、常時VPNに接続することはもちろん、見知らぬメールを不用意に開かない、怪しいサイトにアクセスしないなど、日常的なオンラインセキュリティ対策を徹底することが重要です。
NordVPNでは、ユーザーの安全性向上を最優先に考え、セキュリティ機能だけでなく、様々なアドバイスも発信しています。でぜひ参考にしてみてください。
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