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ゼロトラストとは?意味・重要性・具体例

近年、サイバー攻撃や情報漏洩などのセキュリティリスクはますます高度化・複雑化しており、従来型のセキュリティモデルだけでは対応が難しくなっています。こうした背景から注目を集めているのが「ゼロトラスト」です。ゼロトラストは、ネットワーク内外を問わず誰も信用せず、常に検証することを基本としたセキュリティモデルです。本記事では、ゼロトラストの意味や重要性、導入のメリット、具体的な活用例までをわかりやすく解説します。

2025年9月17日

読み時間:10 分

ゼロトラストとは?意味・重要性・具体例を解説

ゼロトラストとは?

ゼロトラストとは、従来の「社内は安全、社外は危険」という境界型の考え方に頼らず、ネットワーク内外を問わずすべてのアクセスを常に確認・認証・承認するセキュリティモデルです。クラウドの普及やリモートワークの増加で境界が曖昧になった現代において、より堅牢で柔軟な防御を実現する手法として注目されています。

ゼロトラストと従来型セキュリティモデルの違い

従来型のセキュリティモデル、いわゆる境界防御では、「社内ネットワークは安全、社外は危険」という前提に基づき、社内に入る前のアクセスだけを厳しくチェックし、社内に入った後は比較的自由にアクセスを許可する考え方、いわゆる「信用してから確認」を採用していました。この方式では、社内のユーザーや端末が侵害された場合、ネットワーク内の資産全体が危険にさらされるリスクがあります。

一方、ゼロトラストは、ネットワークの内外を問わず「決して信用せず、常に確認する」を基本原則とします。アクセスの判断はアイデンティティ(ユーザーや端末)を基に行い、継続的に検証を実施することで、不正アクセスを未然に防ぎます。さらに、必要最小限の権限のみを付与する最小権限の原則に従うため、万が一アカウントが侵害されても被害を最小限に抑えることが可能です。

まとめると、従来型モデルはネットワーク境界の防御に重点を置くのに対し、ゼロトラストはユーザーやデバイスのアイデンティティを軸にアクセスを管理し、常に検証を行い、必要最小限の権限で安全を維持する点が大きく異なります。この考え方により、クラウドサービスやリモートワークが普及した現代の複雑なIT環境でも、より強固で柔軟なセキュリティを実現できます。

ゼロトラストと従来モデルの比較

なぜ今、ゼロトラストが必要なのか?

ゼロトラストの導入は、最新の技術トレンドと進化するセキュリティ脅威の両方によって後押しされています。SaaSの普及、マルチクラウド環境、ハイブリッドワークの広がりにより、どこからでも働ける柔軟性が実現しましたが、一方で新たなリスクも生じています。BYOD(私物端末の業務利用)やVPN疲れ、リモートコラボレーションの増加は、企業の攻撃対象領域を広げます。さらに、ランサムウェア攻撃フィッシング詐欺、サプライチェーン攻撃などのサイバー脅威は、ますます高度化・頻発化しています。これらの要因が従来型の境界防御を十分ではなくしており、強固で適応力のある保護を実現するゼロトラストの重要性を浮き彫りにしています。

ゼロトラストのメリット

ゼロトラストモデルは、従来の境界型セキュリティでは対応しきれない現代の複雑なIT環境において、企業の情報資産を安全に保護するためのアプローチです。以下に、ゼロトラストを導入することで得られる主なメリットをまとめます。

  • アクセス制御の強化:ユーザーやデバイスごとに最小権限を付与し、業務に不要なアクセスを排除することで、重要データやシステムへの不正アクセスリスクを大幅に低減します。

  • 内部脅威への対応:従来の境界型防御では見逃されがちな、社内からの不正行為や誤操作による情報漏洩、マルウェア感染などの内部脅威に対しても効果的に抑制します。

  • 柔軟なリモートワーク対応:ハイブリッド環境やリモートアクセス時でも、ユーザー認証とアクセス制御、さらにVPN(VPNとは、安全なネットワーク接続を提供する技術)による安全な接続により、安全で快適な作業環境を提供します。

  • マルチクラウド・SaaS対応:複数のクラウドサービスやSaaSアプリケーションを横断して統一したセキュリティポリシーを適用でき、管理の一元化と安全性の確保を同時に実現します。

  • 継続的な監視と検証:すべての接続やアクセスを常に認証・検証することで、異常や脅威をリアルタイムで検知し、迅速な対応が可能となります。

  • ランサムウェア・フィッシング対策:ゼロトラストの原則に基づき、攻撃経路を最小化し、フィッシングやランサムウェアなどの脅威が内部に拡散するのを防ぎます。

  • コンプライアンス対応の容易化:アクセス履歴や制御ログを詳細に管理できるため、各種規制や法令への対応が容易になり、監査対応の負荷も軽減されます。

ゼロトラストのデメリット

ゼロトラストは多くのメリットを提供しますが、一方で導入や運用には注意すべき課題も存在します。以下に、ゼロトラストモデルを採用する際に考慮すべき主なデメリットをまとめます。

  • 導入コストが高い:ゼロトラストを導入するには、既存のシステムの再構築や最新のセキュリティツールの導入が必要で、多大な初期投資が発生する場合があります。

  • 運用負荷の増加:ユーザーやデバイスごとの継続的な認証・アクセス監視が求められるため、日常的な運用管理やポリシー適用が従来より複雑化します。

  • ユーザー体験への影響:頻繁な認証要求や多要素認証の導入により、ユーザーが作業を行う際の利便性やスピードに影響が出ることがあります。

  • 既存システムとの統合課題:古いアプリケーションやレガシーシステムとの互換性の問題が生じることがあり、導入や運用に追加作業が必要になる場合があります。

  • 専門知識の必要性:ゼロトラストを効果的に設計・運用するためには、セキュリティに関する高度な知識とスキルを持った人材が不可欠です。

  • 導入期間の長期化:全社的なゼロトラスト環境を構築する場合、段階的な移行が必要となり、計画から完全運用までに長期間を要することがあります。


ゼロトラストアーキテクチャの構成要素

ゼロトラストアーキテクチャ(ZTA)は、NISTのモデルに基づき、境界に依存せず常に検証を行うセキュリティフレームワークです。主な構成要素には、ユーザー・デバイス・アプリケーション・データ・ネットワークなどを対象とした継続的な認証とアクセス制御、ポリシー管理、監視・分析機能が含まれます。これにより、企業は動的かつ最小権限に基づいた安全な環境を実現できます。

ゼロトラストの主要コンポーネント

ゼロトラストを実現するために必要な代表的なコンポーネントは以下の通りです。各要素は、境界に依存せずに安全なアクセスを維持するための重要な役割を果たします。

  • IAM (Identity & Access Management):ユーザーやデバイスの識別、認証、権限管理を一元的に行う仕組みで、誰がどのリソースにアクセスできるかを厳格に管理します。
  • MFA (Multi-Factor Authentication):パスワードだけでなく、スマートフォンやトークンなど複数の認証要素を組み合わせることで、不正アクセスや認証情報の盗難リスクを大幅に低減します。
  • EDR (Endpoint Detection & Response):端末上でのマルウェア感染や不審な挙動をリアルタイムで検知し、迅速に対応することで、侵入や情報漏洩の拡大を防ぎます。
  • SWG (Secure Web Gateway):ウェブアクセス時の通信を監視し、マルウェアや不正なサイトへのアクセスをブロックすることで、社員がどこからでも安全にインターネットを利用できる環境を提供します。
  • CASB (Cloud Access Security Broker):クラウドサービス利用時にアクセス制御やデータ保護、コンプライアンスの適用を支援し、クラウド上のリスクを可視化・管理します。
  • ZTNA (Zero Trust Network Access):ユーザーやデバイスごとに動的なアクセス制御を行い、必要なリソースへの最小限アクセスのみを許可することで、ネットワーク全体のセキュリティを向上させます。

ゼロトラスト導入のステップ

以下は、ゼロトラストを導入する際の簡略化したプロセスの例です。各ステップは段階的に進めることで、より安全かつ確実な導入を支援します。

  1. 1.資産とデータの把握:保護対象となるシステム、アプリケーション、データを明確に洗い出し、どの情報やリソースが最も重要かを特定します。
  2. 2.ユーザーとデバイス認証の強化:IAMやMFAを活用して、ユーザーや端末の認証を強化し、信頼できるアクセスのみを許可する環境を構築します。
  3. 3.ネットワークのセグメント化とアクセス制御:ネットワークやシステムを細かく分割し、アクセスを最小権限に制限することで、内部・外部の脅威が広がるのを防ぎます。
  4. 4.継続的な監視と改善:アクセスログや脅威情報をリアルタイムで分析し、異常やリスクを検知すると同時に、ポリシーや設定を随時見直して環境を改善します。

活用事例と具体例

ゼロトラスト戦略には明確な活用事例があり、以下のようなリスク要因の軽減に役立ちます。

エンドポイントの脅威
ネットワークに多数のエンドポイントが存在し、それらが必ずしも高いセキュリティで保護されていない場合(例:リモートワーカーが多い企業など)、ゼロトラストはエンドポイント侵害による被害を最小限に抑えます。例えば、ハッカーが従業員のスマートフォンを乗っ取った場合でも、機密データにアクセスするためには追加の認証(生体認証や他のデバイス認証など)が必要となるため、侵害の影響を限定できます。

フィッシングメール
ゼロトラストネットワークアクセスは自動的には付与されないため、フィッシングメールによる被害リスクも低減します。もし従業員が誤ってマルウェア配信リンクをクリックしてしまった場合でも、エンドポイントが感染してもマルウェアがネットワーク全体に拡散することはありません。一つのノードへのアクセスが、他のノードへのアクセスを自動的に許可するわけではないためです。

内部脅威
組織内部の関係者が自身のアクセス権を悪用してデータ漏洩などの被害を引き起こすことを指します。しかし、ゼロトラストポリシーでは、内部の誰も組織のファイルやネットワークに無制限でアクセスすることはできません。アクセスをリクエストすることは可能ですが、その行動は中央管理ポータルで詳細に追跡・監視されるため、気づかれずに不正行為を行うことは困難になります。

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Chihiro Sato

デジタルセキュリティに関心が高く、読者がオンラインで安全を守るための情報提供を行うライターです。プライバシー保護やインターネットの安全性に関する実用的なアドバイスを中心に執筆し、ユーザーがデジタルライフを守る手助けをしています。執筆の合間には、最新のテクノロジートレンドや新しい技術をチェックしています。