調査内容と対象者
私たちは毎年、VPNの利用状況や人々の習慣の変化を把握するための調査を実施しています。最新の調査では、日本、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなど12か国以上の参加者から回答を得ました。調査では、人々がVPNを使っているか、無料サービスか有料サービスか、そしてVPNを選ぶ主な理由について質問しました。本調査のフィールドワークは2025年8月に実施されました。
2025年のVPN利用の主な理由はプライバシー
人々はデジタルプライバシーを守るためにVPNを使用します。私たちが調査したほとんどの市場では、「自分のデータやインターネット上の活動のプライバシーを保護すること」が、デバイスやアカウントのセキュリティよりもVPN利用の主要な理由として上位にランクされています。プライバシーとセキュリティを合わせると、VPN利用理由の大部分を占め、特定コンテンツへのアクセスなどの他の理由を大きく上回ります。日本ではVPNユーザーの40%がプライバシーを主な理由に挙げており、アメリカは42%、カナダは40%、イギリスは39%、オーストラリアは34%です。
これらの結果は、VPNに対する認識がどのように進化したかを示しています。かつてはニッチなツールと見なされていたものが、現在では個人データを保護し、オンラインでの追跡を減らす信頼できる手段として認識されています。多くのユーザーにとって、VPNをオンにすることは日常的な行動となり、オンライン活動のプライバシーを守るための習慣になっています。
日本では無料・有料VPN、利用率は横ばいに
2023年は無料・有料VPNの利用率はともに2%でしたが、2024年にはどちらも5%に上昇し、2025年も同じく5%で推移しています。
日本以外では、VPNユーザーの約3分の1が引き続き無料サービスに依存しています。2024年と2025年を比べ、アメリカでは無料VPNの利用が14%から13%に減少し、有料VPNの利用は14%から16%と上昇しました。イギリスでは有料VPNの利用率が19%から17%に下がる一方で、無料VPNは12%と横ばいになっています。
有料VPNへの移行が進む一方で、「無料」の魅力も依然として根強く残っています。それでも、多くの人がデジタルプライバシーとセキュリティにお金を払う価値があると判断しています。
無料VPNがプライバシーを危険にさらす理由
無料VPNでも収益は必要です。サービスが料金を請求していない場合、あなたのデータや注意力、あるいはその両方から収益を得ている可能性があります。このトレードオフは、セキュリティの弱さ、機能制限、または積極的なアップセルとして現れることが多いです。無料VPNでもある程度の保護は得られますが、同時に以下のリスクも負うことになります。
- データの収益化:多くの無料アプリは使用状況やブラウジングパターンを追跡し、広告や分析に利用します。これはプライバシー保護とは正反対です。
- セキュリティ設定の弱さ:一部の無料サービスでは最新のプロトコルを使わなかったり、暗号化が古い、または完全前方秘匿(PFS)が欠如している場合があります。その結果、通信が解析や傍受されやすくなります。
- 必須機能の欠如:監査済みのログなしポリシー、RAMのみサーバー、信頼できるキルスイッチなどは無料プランでは保証されません。これらがないと、些細な不具合でも利用状況が漏れる可能性があります。
- 情報漏洩リスクの増加:サーバーネットワークが薄く、アプリ設計が不十分だと、IPやDNS、WebRTCの漏洩リスクが高まります。1回の漏洩でもVPNを使う意味が失われます。
- 性能制限:データ制限、速度制限、混雑したサーバーによって接続が不安定になります。多くの無料アプリは十分に保護するよりもアップグレードを促します。
- 所有者情報の不透明さ:提供者が誰でどこに拠点があり、データをどう扱っているかを隠している場合、意図や法的責任を判断できません。
安全なVPNは、監査済みのログなしポリシー、RAMのみサーバー、最新プロトコル(WireGuard®、OpenVPN、IKEv2/IPSec)、信頼できるキルスイッチ機能、明確な所有権と透明性のあるポリシーを備えているべきです。これらの多くを示せないサービスは、信頼に値しません。
今年VPNの利用を始める予定の人が多い
非利用者の中でVPNの利用を始める意向は日本では3%と低く、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアで約15%前後に達しています。これは、無料と有料のVPNのどちらを選ぶか検討している新規ユーザーの大きな層を示しています。
VPNへの認知度は年々増加しており、多くの人がオンライン上で自分のデータを保護する必要性を理解していることがうかがえます。
VPNサービスを選ぶ最大の理由はプライバシーとセキュリティです。より強力な保護を求める場合、人々は単に「VPNを提供している」と言うだけのサービスではなく、その提供内容を明確に示すプロバイダーを選ぶ傾向があります。
安全なVPNの選び方
VPNアプリにデータを預ける前に、単なる約束ではなく証拠を確認しましょう。以下の3つのチェックを簡単なスクリーニングとして使えます。これらに合格しないサービスは、別の選択肢を検討してください。
チェック1:プライバシーの証明
スローガンではなく、証拠が必要です。具体的には、独立機関による監査済みのログなしポリシー、データを長期保存しないRAMのみで動作するサーバー、アプリが収集する情報の範囲が明確であることが重要です。
確認ポイント:プロバイダーのプライバシー主張が第三者によって独立してレビューまたは監査されているかをチェックしてください。「RAMのみ」や「ディスクレス」インフラの証明を確認し、サービスが収集するデータの内容と、テレメトリ(使用状況データ)のオプトアウトが可能かどうかを確認しましょう。
チェック2:セキュリティの証明
良いVPNは最新プロトコルをサポートし、通信を強力に暗号化して保護します。アプリの定期アップデートも必須で、セキュリティ修正やOSの変更への対応が含まれます。マルウェアやトラッカーのブロック、システムレベルのキルスイッチなどがあればさらに安全です。
確認ポイント:アプリを開き、WireGuard、OpenVPN、IKEv2/IPSecなどの最新VPNプロトコルに対応しているか確認してください。設定にキルスイッチがあるかをチェックし、プロバイダーがアプリを継続的に更新しているか、セキュリティ問題に迅速に対応しているかも確認しましょう。
チェック3:透明性の証明
信頼には可視性が必要です。サービスの所有者や拠点、当局からのデータ要求への対応が明確であるべきです。外部評価を受け入れているプロバイダーは責任を重視しています。
確認ポイント:アプリの「About(会社情報)」ページを開き、運営者や本社所在地を確認してください。トランスペアレンシーレポートを読んで、プロバイダーがどのような要請を受け取り、どのように対応しているかを確認しましょう。また、監査、バグバウンティ、独立系の調査など、第三者によるレビューがあるかもチェックしてください。
サインを読み取る
テストだけでなく、技術的な側面、機能の内容、アップデート履歴、細かいデザインの選択も判断材料になります。注目すべき「良い兆候」としては、難読化サーバー、スプリットトンネリング、Double VPNなどがあります。わかりやすいセットアップガイドや迅速なカスタマーサポートも、プロバイダーがユーザーを優先している証拠です。
逆に「注意すべき兆候」はその反対です。公開監査やトランスペアレンシーレポートを省略しているサービスは、利用者にプロバイダーの言葉を鵜呑みにさせようとしていると考えられます。「完全なプライバシー」をうたう主張も要注意です。オンライン上では完全なプライバシーは実現できないためです。運営者や所在地を隠している企業は責任を追及しにくく、避けたほうが安全です。また、不要な権限を要求するVPNアプリも、利用者が負うべきでないリスクを生む可能性があります。
調査方法
本調査は、NordVPNの依頼により外部機関によって2025年8月に実施されました。サンプルは各国おおよそ1,000人の住民で構成され、一部の市場ではこの人数にやや満たない場合もあります。回答者は18歳から74歳までのインターネット利用者で、年齢、性別、地域ごとの割り当てを設定し、全国的に代表性のあるサンプルとなるよう調整されています。
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