SHEINの注意すべき危険性とは？安全に使用するための方法について解説

SHEIN（シーイン）とは、中国の企業によって運営されるECサイトで、世界150以上の国や地域でファストファッションを驚異的な低価格で提供しています。販売している商品は、スタイリッシュな衣料品からアクセサリー、美容製品、ホームウェアまで多岐にわたります。SHEINでは、ブラウスは2ドル、スカートは8ドルなど、さまざまな衣料品が格安で購入できることから、ファッションのトレンドに敏感でコスト意識の高い若者を中心に人気があり、SHEIN側も若者を主なターゲットとしています。

SHEINの特徴は、中国企業でありながらアメリカで人気が出て売上を大幅に伸ばしている点です。特にSHEINはコロナ禍の間に6倍に成長し、ファストファッション界での存在を確固たるものとしています。

SHEIN は、2008年に南京希音電子商務有限公司という企業が設立し、現在はシンガポールに本社を置いています。設立当初はWEBマーケティング会社でしたが、2012年に自社ブランドであるSheinsideを立ち上げ、2014年にはブランド名をSHEINと改め、ECサイトを使って販売を開始しました。

SHEINの他のファストファッションブランドとの違いは、実店舗がない点です。当初からさまざまな国や地域で販売をすることを見越して越境ECサイトとして運営されており、元々WEBマーケティング会社ということもあり、オンライン広告やSNSを使った独自のデジタルマーケティングとサプライヤー戦略を実施し、年々規模が拡大しています。

最初にSHEINの人気が爆発したのがアメリカで、その後はロンドン、パリ、サンパウロ、アジアでは広州やシンガポールなど世界の主要都市にオフィスを設置し、世界150か国以上のユーザーがSHEINのECサイトを通して商品を購入しています。

SHEINは、中国にルーツを持ちながら現在はシンガポールに運営本部を置いており、主にウェブサイトとアプリを通して合法的なオンライン通販サイトとして運営されています。スタイリッシュな洋服やトレンディなアクセサリーを、魅力的な価格で無限に取り揃えており、購入から商品の発送までのシステムがしっかりしていることもあって、通常ユーザーは無駄な手間をかけずに注文をし、比較的早く受け取ることができます。

なぜSHEINの商品はこんなに安いのかというと、彼らのビジネスモデルは、実店舗を持たずにオンラインのみで販売しているため、通常よりもコストを低く抑えられるので格安で商品を提供できています。さらに、各商品を少ない量を素早く作るという手法を導入しており、これが各商品を低価格で提供できる理由のひとつです。

こちらでは、SHEINアプリの危険性について解説します。

SHEINが提供しているECサイト内で販売している商品はどれも価格が信じられないほどに安いため、一部のユーザーはSHEINのアプリの危険性を心配しており、本当に安全性が保障されているのか、詐欺ではないかと疑いの目で見ているのも事実です。

また、元々ファストファッションというビジネスモデルは、生産者が劣悪な労働条件で働いていたりするなど、持続可能性や環境への影響について度々議論を巻き起こしており、SHEINもその議論の中のひとつといえます。SHEIN自体は便利でお手頃な価格で購入できるとはいえ、下請けの工場ではどのような環境下で生産されているのかが不透明です。

そして、オンライン上のセキュリティ面も多くの危険があるといえます。Yahoo! Japanの知恵袋などでSHEINを検索すると、個人情報流出やクレジットカード情報が危ないなどと言及しているものも目にするなど、オンライン上の安全性についても不安視されています。SHEINでは多くのポップアップ広告が表示され、その中には全く関係ない第三者のウェブサイトへ誘導するものもあり、危険なものにリダイレクトされるリスクがあります。加えて、SHEINではプライバシーポリシーに記載されている通り、SHEINのウェブサイトとアプリともにユーザー達のデータを第三者のサービスプロバイダーと共有しています。このようなことを考慮しても、普段からSHEINでよく買い物をするユーザーは、オンライン上の脅威に対してしっかりと対策を考えておく必要があるかもしれません。

さらには、韓国の検査機関がSHEINの安全性について検査を実施した結果、女性用下着から膀胱がん発生リスクを高める可能性がある発がん性物質、化粧品から皮膚感染症を引き起こす可能性のある有害物質を確認されています。もちろん、日本国内の基準と違いはありますが、このような検査結果が出ていることでユーザーは商品を選ぶ際により慎重にならざるを得ないでしょう。

上記ではSHEINの危険性について解説してきましたが、以下ではSHEINの安全性について紹介します。

SHEINは顧客のアカウント情報を保護するために、二要素認証などのセキュリティ機能を提供しています。二要素認証を有効にするにより、通常のパスワードに加えて、ログイン時に追加の確認コードが求められます。これによりアカウントのセキュリティを強化できます。

SHEINでは、オンラインショッピング業界の標準的で一般的にも広く認知されている支払い方法を導入しています。具体的には、PayPalをはじめとする安全性の高い支払い方法を採用しているため、ユーザーの銀行口座情報をサーバー上に保存することなく支払いを処理することができます。これによって、サイバー犯罪者がユーザーの支払い情報を入手するリスクを最小限に抑えることができます。ただし、インターネット上のウェブサイトは例外なくどれも100%安全とは限らないということを覚えておく必要があります。一般的にオンライン上の安全性は、接続するWi-Fiやインターネット環境によって異なります。もし、サイバー犯罪者が罠を仕掛けたWi-Fiに接続してSHEINのサイトを閲覧した場合は住所などの個人情報が漏洩する危険性があります。

SHEINのウェブサイトは、購入前から購入後までユーザーのショッピングをしっかりと保護するように設計されています。他の多くのオンラインサイトと同様、ユーザーの個人情報を保護するために暗号化を採用しているため、安全に閲覧することができます。

SHEINのアプリは、スマホなどを通して外出先でも場所を問わず気軽にショッピングすることができるのが大きなメリットであり、そのセキュリティに関してはユーザーのデータを保護し、スマートフォンで安全なショッピング体験を提供するためにSSL暗号化（httpsからはじまる安全性の高いURL）などのセキュリティ機能を採用しています。

SHEINでは、さまざまな理由から個人情報を収集しています。たとえば、各ユーザーがウェブサイトやアプリ上で自分の好みに合う商品を見つけやすくするためにパーソナライズ化と呼ばれる設定があり、それを実行するためにクッキーやトラッキング技術を使用しています。これらはユーザーに最適な情報を提供するためにユーザーのオンライン上やウェブサイト内での行動を監視したり、情報を収集して分析することで実現します。ただ、名目上はパーソナライズ化などと謳っていますが、実際は他の目的に使用される可能性も否定できなく、場合によっては第三者に転売されてしまっている可能性もあります。

また、仮にもしSHEINがサイバー攻撃を受けた場合、全てのユーザーのクレジットカード情報や住所などの個人情報が流出してしまう危険性も無きにしも非ずなので、SHEINのウェブサイトやアプリで商品を購入する際は特に気をつけることが大事です。もし、特にパーソナライズ化の必要がなければウェブサイト、アプリともに設定を変更して制御することも可能です。

加えて、少しでもSHEINを利用する際に個人情報の漏えいが心配な方は、ウェブサイト、アプリ両方からクッキーの管理を変更することでこれらのリスクを軽減することができます。もちろん、SHEINだけなく、他のウェブサイトやアプリと同様に住所や電話番号などの個人情報や口座情報やクレジットカード情報などの金融情報を漏えいさせないためには、普段からいくつかのセキュリティ対策を実行する必要があります。

これまでは、SHEINを利用する際の危険性やSHEINが収集している個人情報などについて解説してきました。以下では、SHEINで安全に買い物をするための方法や注意点について解説します。

SHEIN で安全に買い物するためにまずはSHEINのアカウントを適切に保護することが重要です。アカウントを保護するためには、二段階認証、ソフトウェアを常に最新の状態に保つ、アカウントのアクティビティを監視する、強力なパスワードの設定が必要不可欠といえます。特に強力なパスワードは、データ漏えいからアカウントを保護するための最初に行うべき対策です。パスワードを設定する際、小文字と大文字、数字、記号を組み合わせて強力でユニークなパスワードを作りましょう。ここで問題なのがこのようなごちゃまぜの文字を組み合わせたパスワードを覚えておくが難しいという点です。しかし、NordPassのようなパスワード管理ツールを使用することで、自動的に複雑なパスワードを作成し、SHEINだけでなく、オンライン上の数多くのログイン情報を一括管理でき、安全に保存することができます。

2段階認証（2FA）は、オンライン上のリソースやデータにアクセスする際に2つの身分証明書を要求することで、セキュリティを強化する方法です。SHEINでもアカウント設定からこの2FAを有効することが可能です。ただ、より強力な認証をするためには多要素認証を導入することをおすすめします。多要素認証とは従来のパスワードによる認証に加えて、様々な認証を組み合わせることでセキュリティをより強化します。多要素認証を設定することでログインの際のセキュリティ面がより向上し、安全に利用できるようになります。

SHEINでの閲覧、購入をスムーズかつ安全に実行するため、アプリを常にアップデートして最新の状態を保つ必要があります。これらのアップデートには、既知の脆弱性に対するセキュリティ対策が含まれています。加えて、ユーザーのショッピング体験を向上させる新機能や改善点を導入しているので、常に最新版の状態を維持することでより快適に利用することができるでしょう。

セキュリティが脆弱な公共のWi-Fiは危険で、サイバー犯罪者によるさまざまな罠が仕掛けられている可能性があり、引っかかってしまった場合はフィッシング詐欺などの被害に遭う危険があります。しかし、Wi-Fiを利用する際にVPN（仮想プライベートネットワーク）に接続することで保護することができます。VPNとは何かというと、インターネットを利用する際にトラフィックを各VPNサービスプロバイダーが保持しているVPN専用サーバーを経由することで通信内容が暗号化するため、外部から盗み見られてしまう危険がなくなります。加えて、狙われやすいIPアドレスも接続したVPN専用サーバーがある場所のIPアドレスが表示されるため、本来のIPアドレスを保護することができます。

SHEINがどのように個人情報を保存、管理、保護しているかを明確に知るためにもSHEINのプライバシーポリシーをよく理解することが不可欠といえます。SHEINは大変便利なECサイトで、さまざまな商品を格安で購入することができる一方、個人情報を収集される危険があることも事実です。SHEINのウェブサイトやアプリを利用する前に、それぞれのプライバシーポリシーを注意深く読むことで、ユーザーのデジタルフットプリントを処理するために必要不可欠な知識を身につけることができ、自分の理想に合う設定をすることができるでしょう。

上記に加えてSHEINで商品を購入する際に重要なのが、商品レビューのチェックです。ウェブサイトやアプリで商品をカートに入れる前に各商品のレビューをよく確認するようにしましょう。レビューには、洋服の品質に限らず、既に商品を購入したユーザーが注文や支払いの際に経験した不都合について明記されている場合があるので、購入する前の参考になるかもしれません。SHEINは各商品が格安で購入できるという大きなメリットがありますが、ものによっては、品質が悪かったり、届くのが遅かったりする場合があるので、商品レビューをチェックするのは非常に重要です。