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SSIDとは?Wi-Fi接続に必要な「ネットワーク名」を見つける

スマホやPC、タブレットなどお使いのデバイスでWi-Fiを利用する場合、「接続可能なWi-Fiネットワーク一覧」を開くと、近くのSSID(サービスセット識別子)のリストが表示されます。SSIDとは、分かりやすく言うと各Wi-Fiネットワークを識別するための名前です。今回は、iPhoneやAndroidスマホなどでのSSIDの確認方法や変更方法、セキュリティ対策としておすすめのSSID名などについて詳しく説明します。

2021年8月25日

読み時間:1 分

man checking his Wi-Fi network name (SSID)

SSIDとは?

SSIDとは、Service Set Identifier(サービスセット識別子)の略称で、分かりやすく言うとWi-Fiなどワイヤレスネットワークを識別するためのネットワーク名のことです。このネットワーク名とは、主に大文字・小文字を区別した、最大32文字の半角英数字で構成されます。スマホなどお使いのデバイスでWi-Fi接続しようとする際に「接続可能なネットワーク一覧」に表示されるネットワーク名がSSIDです。通常、Wi-Fiのアクセスポイントとしてルーターを設置する際にSSIDを決めます。そして、このルーターから発信するWi-Fiネットワークを使用する人が、Wi-Fiネットワーク一覧の中からこのSSIDを見つけて、特定のパスワードを入力して接続することでインターネット回線が利用できるようになります。

また、このSSIDとパスワードは変更可能です。一般的にSSIDはルーターのブランドや提供している通信会社によって、特定のSSID名が設定されている場合がほとんどです。しかし、デフォルトの名前とパスワードを使用している場合、サイバー犯罪者のターゲットとなってしまい犯罪に巻き込まれる可能性があるため、セキュリティの観点からデフォルトのSSIDとパスワードを変更することを推奨しています。加えて、家庭用や個人用のルーターでSSIDやパスワードを設定する場合は、本名や住所など個人を特定できる情報を設定してしまうと、同様の危険があるので注意が必要です。もちろん、周辺にあるSSIDと似たようなネットワーク名を設定すると、混乱を招いてしまうので気をつけましょう。

Wi-FiのSSIDを確認する方法

接続しているWi-FiネットワークのSSIDを確認する方法は、お使いのデバイスによって異なります。ここからは、スマホ(iPhone、Android)やパソコン(Windows、macOS)、ルーターなどでのSSIDの確認方法(ネットワーク名の調べ方)について解説します。

ルーターに貼ってあるシールからSSIDを確認する方法

Wi-FiルーターでSSIDを確認する方法の中でも手っ取り早いのは、ルーターに貼られたシールを確認することです。家庭用Wi-Fiルーター、もしくはモバイルWi-Fiルーターの場合、多くは、ルーター本体の底面や側面、あるいはバッテリーを外すと蓋の内側に貼られているラベルに、工場出荷時のSSIDと暗号化キーが記載されています。ただし、既にSSIDを変更してしまった場合は、このシールは全く役に立たないので気をつけましょう。

ルーターのウェブインターフェースからSSIDを確認する方法

ルーターのウェブインターフェースにアクセスするためには、まずSSIDを確認したいルーターのWi-Fiに接続されたデバイスでウェブブラウザを開いて、アドレス入力欄に「http://188.145.12.3」などルーターのIPアドレスを入力します。その後、ユーザー名とパスワードを入力してログインし、設定メニューの中からSSIDを確認しましょう。

WindowsでSSIDを調べる方法

1. 右下にあるWi-Fiアイコンをクリックすると、利用可能なネットワーク(SSID)のリストが表示されます。

2. 接続しているSSIDはウィンドウの上部に表示されます。

macOSでSSIDを調べる方法

1. 右上にあるWi-Fiアイコンをクリックすると、利用可能なネットワーク(SSID)のリストが表示されます。

2. 接続しているネットワークの横には、青いWi-Fiアイコンが表示されます。

AndroidでSSIDを調べる方法

1. 「設定」→「Wi-Fi」と進みます。

2. 接続しているSSID(ネットワーク名)が表示されます。

iOS(iPhone)でSSIDを調べる方法

1. 「設定」→「Wi-Fi」と進みます。

2. 接続しているWi-Fiネットワーク名(SSID)の横にチェックマークがつきます。

上記に加えて、iPhoneでテザリングすると表示される名前がSSIDです。

もし、自分のWi-Fiに接続したいがSSIDが分からないという場合は、イーサネットケーブル(有線LANケーブル)を使ってルーターとデバイスを接続し、ログインするのが最良の方法です。また、カフェや空港などでWi-Fiネットワークが複数ある場合、ランダムにWi-Fiネットワークに接続しようとするとサイバー犯罪者が仕掛けた罠に引っかかってしまい、デバイスにマルウェアが侵入したり、個人情報が漏えいする可能性があるなど、大変危険なので絶対にやめましょう。

SSIDが表示されない場合は?

ごくたまに、利用可能なWi-FiネットワークのリストにSSIDが表示されない場合があります。このように、どうしても接続したいWi-Fiネットワークを見つけることができない主な理由として、以下のようなことが考えられます。

  • デバイスがWi-Fiネットワークの範囲内にない
  • デバイスのWi-Fiの設定がオフになっている
  • ルーターが正しく機能していない
  • デバイスのネットワークアダプターが機能していない
  • SSIDの所有者がSSIDを非公開に設定している

以下はSSIDが表示されない場合の解決方法です。

  • 物理的にルーターに近づいてみる
  • デバイスを再起動する
  • ルーターを再起動する
  • ネットワーク名をが間違えていないか検証する
  • SSIDを発信するホットスポットからの電波を遮断している建物などがないか確認する
  • SSIDをデフォルトの状態に戻すためにルーターを初期設定にリセットする

同じSSIDのWi-Fiネットワークが複数ある場合はどうなるのか?

お使いのデバイスがWi-Fiネットワークに接続されている限り、同じSSIDのWi-Fiが周辺に複数存在しても問題はありません。しかし、デバイスがいったん切断した後に再接続しようとすると、最も強い信号を持つネットワークを選択してしまうため、混乱が生じることがあります。

同じ名前を持つ別のSSIDに固有のパスワードが設定されていれば、接続することができないだけで済みますが、パスワードが設定されていない場合、全く別のWi-Fiネットワークに自動的に接続してしまう可能性があります。同じSSIDを持つWi-Fiが悪質なものである場合、犯罪者があなたのインターネットトラフィックを監視し、パスワードやクレジットカード情報、個人データを盗むこともできてしまうのです。

SSIDを変更する方法

SSIDの変更は必ずしも必要というわけではありませんが、変更することで様々なメリットがあります。例えば、賃貸マンションなどひとつの建物に複数の住人が住んでいる場合は、それぞれが同じメーカーのルーターを使用している場合が少なくありません。各ルーターを利用する際に注意したいのが、それぞれの部屋に割り当てられたSSIDが非常に似ているために、誤って自分以外のネットワークに接続しようとしてしまう可能性がある点です。そこで、各所有者がSSIDを変更し、独自のネットワーク名をつけることで、他のSSIDと識別しやすくなります。

SSIDを変更する方法は以下の手順となります。

  1. 1.ルーターに貼ってあるシールなどから、SSIDを変更したいルーターのIPアドレスを確認します。
  2. 2.上記のルーターのネットワークに接続し、SafariやChromeなどのウェブブラウザを開いてアドレス入力欄にIPアドレスを入力します。
  3. 3.ユーザー名とパスワードを入力してウェブインターフェースにログインします。
  4. 4.ルーターのWLAN(無線ローカルエリアネットワーク)、もしくはWi-Fiの設定からSSIDフィールドに進むと、デフォルトのSSID名が表示されます。
  5. 5.新しいSSID(Wi-Fiネットワーク名)を入力し、保存します。

この手順終了後、数分以内にデバイスの接続可能ネットワークのリストを更新すると、新しいSSIDが表示されます。

おすすめのSSIDの名前

ルーターメーカーの製品には、デフォルトのSSIDが設定されており、ルーターを製造した企業名やブランド名+ランダムな数字が含まれている場合が多くあります。ただし、上記でも紹介した通り、このようなデフォルトで設定されていた名前のまま使用することはあまりおすすめはできません。

また、所有者が見つけやすい名前にSSIDを変更するのは良いのですが、セキュリティの観点から、フルネームや住所など個人情報を含む名前に変更することは避けましょう。加えて、周囲のSSIDと似た名前は、所有者同士が混同してしまう可能性があるため、おすすめできません。さらには、「爆弾」や「毒」など犯罪に関する単語を使った名前は、それを見たユーザーがパニックになるなどトラブルに発展する可能性があるため、絶対に避けましょう。

以上のことから、SSIDの名前は、個人を特定されにくい独自性のある名前がおすすめで、具体的には、パスワードを設定するときと同じように、大小英文字と数字を組み合わせた複雑なものが理想的といえます。

SSIDは隠すべきか?

SSIDは、ルーターの設定からSSIDの表示をオフ( SSIDステルス 機能を有効)にすることで、不特定多数の人に見られないように非表示にすることも可能です。ただ、残念ながら非表示にするだけでは ルーターのセキュリティ 強度は上がりません。SSIDを隠すと第三者に見られることはありませんが、ネットワークからのトラフィックは適切なツールを使えば追跡可能で、 IPアドレスを隠す ことはできません。SSIDを隠した後に新しいデバイスをWi-Fiに接続するには、ワイヤレス設定を手動で行う必要があります。SSIDとは、ユーザーがスマホやパソコンからWi-Fiネットワークにアクセスできるようにすることが本来の目的です。たとえ、SSIDを隠したとしても、サイバー犯罪者にとってはSSIDを見つけ出すことは非常にたやすいといえるでしょう。

SSIDとネットワークセキュリティ

現在、このSSIDによるWi-Fiネットワークは世界中で使用されていますが、悪意のあるハッカーをはじめ、多くのサイバー犯罪者のターゲットとなっているのも事実です。例えば、SSIDがデフォルトのままの場合、ハッカーにルーターの製造元と型番を簡単に特定されてしまい、セキュリティ面が脆弱な場合はそのネットワークを悪用してデバイスにマルウェアを送り込まれて乗っ取られたり、ユーザーのオンライン上の行動履歴を追跡されたり、個人情報を盗まれるむなどの危険にさらされてしまう可能性があります。また、サイバー犯罪者達は、大手チェーン店のWi-Fiや正規のルーターからのWi-Fiに似た偽のWi-Fiを作り、ユーザーを騙して犯罪行為を繰り返しています。もちろん、上記で紹介したSSIDの変更だけでは十分とはいえませんが、偽のSSIDを使ってしまう可能性を少しでも減らすことができます。

加えて、オンライン上のセキュリティ面をより高めるためには、VPNの導入が必要不可欠といえます。VPNとは、ユーザーのオンライン上のトラフィックを暗号化し、IPアドレスを隠すため、Wi-Fi回線に関係なく、外部からインターネットの閲覧内容を特定することはできません。なかでも、NordVPNのような優れたVPNプロバイダーが提供するVPNをはじめとする、高性能のセキュリティツールをお使いのデバイスに導入することで、サイバー攻撃などからデバイスや個人情報を保護することができます。さらには、お使いのWi-FiルーターにVPNをインストールすることで、家庭内でインターネットに接続している全ての機器を保護し、ストレスなく安心してインターネットを利用することができるでしょう。

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Nozomi Nishimura

西村望美は、テクノロジーとオンラインプライバシーについて学ぶことを楽しんでいるライターです。サイバーセキュリティについて、わかりやすく説明することをモットーに、知識を共有しています。