SMS型の迷惑メールとは
SMS型の迷惑メールとは、電話番号宛てに届くショートメッセージ(SMS)を通じて送られてくる、宣伝目的や詐欺目的の不審なメッセージのことです。メールアドレス宛てに届く迷惑メールと似ていますが、SMSは電話番号さえ分かれば送信できるため、より無差別かつ大量に送られやすい特徴があります。宅配業者や金融機関、携帯キャリアなど、実在する企業を装って送られてくるケースが多く、フィッシング詐欺の入口として悪用されることが少なくありません。
なぜメッセージに迷惑メールがくるのか
メッセージに迷惑メールが届く背景には、いくつかの典型的な原因があります。
1. データ侵害による電話番号の流出
利用しているオンラインサービスやアプリでデータ侵害が発生し、登録していた電話番号が外部に漏えいしてしまうケースです。漏えいした情報はダークウェブ上のマーケットで売買され、迷惑メール業者がそのリストを購入して一斉送信に利用することがあります。普段から利用しているサービスでデータ侵害が起きていないか、意識しておくことが大切です。
2. スパム業者によるランダムな番号生成
スパム業者は自動化されたツールを使い、ランダムに生成した電話番号の組み合わせへ一斉送信を行うこともあります。日本の携帯電話番号は080、090、070といった決まった形式で始まるため、個人情報を入手していなくても、ある程度の確率で実在する番号に送信できてしまいます。
3. 信頼性の低いサイトやサービスへの登録
無料プレゼントの応募や、プライバシーポリシーが不明確なアプリへの登録時に電話番号を入力したことで、第三者業者に情報が共有されてしまうケースです。こうしたサイトでは、登録した情報がそのまま外部のリストに転売されることもあり、個人情報の盗難につながるリスクがあります。
4. 電話番号がネット上に公開されている
SNSのプロフィールや掲示板、ビジネス向けの情報サイトなどに電話番号を掲載していると、迷惑メール業者がそれを自動的に収集し、配信リストに追加してしまうことがあります。公開する場面を限定することが基本的な対策になります。
メッセージに迷惑メールが届いたらどうすればいいか
実際に迷惑メールが届いた場合は、慌てずに以下の対応を行ってください。
リンク(URL)を絶対にタップしない
メッセージに含まれるリンクは、本物のサイトを模倣した偽サイトへ誘導するための罠であることがほとんどです。宅配業者や銀行、クレジットカード会社を名乗っていても、リンク先で個人情報やクレジットカード情報を入力してしまうと、そのまま盗み取られてしまいます。気になる通知がある場合は、メッセージ内のリンクではなく、ブラウザや公式アプリから直接サービスにアクセスして確認するようにしてください。偽サイトの危険性についても理解しておくと、巧妙な偽装にも気づきやすくなります。
メッセージに返信しない
「STOP」などと返信して配信停止を試みたくなりますが、これは送信先の番号が現在使われていることを業者に知らせる結果になり、さらに迷惑メールが増える原因になります。返信は避け、削除するのが基本です。
公式チャネルで送信元を確認する
不安な場合は、メッセージに記載された内容について、装っている企業の公式サイトやお問い合わせ窓口で確認してください。多くの企業や携帯キャリアは、既知の詐欺メッセージの例を公式サイトで公開しています。
迷惑メッセージを通報する
迷惑メッセージは各キャリアに通報することができます。通報された情報はフィルターの改善や、悪質な送信元への対応に活用されます。通報の手段は次のセクションで詳しく紹介します。
iPhoneでの迷惑メッセージブロック方法
iPhoneには、迷惑メッセージへの対策として複数の機能が用意されています。
iPhoneで特定の送信者をブロックする方法
該当のメッセージを開き、上部に表示されている送信者の電話番号や名前をタップします。表示された「情報」を選択し、画面を下にスクロールして「この発信者を着信拒否」をタップしてください。ブロックした相手にはその旨が通知されることはありません。
iPhoneで不明な差出人をフィルタリングする
「設定」アプリから「メッセージ」を開き、「不明な送信者をフィルタリング」を有効にすることで、連絡先に登録されていない相手からのメッセージを別のリストに分類できます。これにより、通常のメッセージ一覧から自動的に分離され、通知も表示されなくなります。
iPhoneで迷惑メッセージを報告する
連絡先に登録されていない相手からiMessageで届いたメッセージの下部には、「迷惑メッセージとして報告」というリンクが表示されることがあります。これをタップするとApple側にメッセージが報告され、自動的に削除されます。
キャリア別の迷惑メッセージブロック設定方法
iPhoneやAndroidの設定に加えて、契約している携帯キャリア側のフィルター機能を併用することで、より高い効果が期待できます。
ドコモでの迷惑SMS拒否設定
ドコモでは「危険SMS拒否設定」という機能が提供されています。これはフィッシング詐欺対策を目的に、危険なサイトのURLや電話番号が含まれるSMSをドコモ側で自動的に判定し、受信前にブロックする仕組みです。多くの契約者にはあらかじめ自動で適用されていますが、My docomoから設定状況を確認・変更することもできます。また、+メッセージアプリには迷惑SMSをそのまま報告できる機能が搭載されており、メール(imode-meiwaku@nttdocomo.co.jp)での通報にも対応しています。
ソフトバンクでの迷惑SMS拒否設定
ソフトバンクでは、My SoftBankアプリやウェブサイトから複数のSMS対策設定が行えます。なりすましSMSの拒否、特定の電話番号の拒否、URLを含むSMSの拒否、そして強度を調整できる迷惑メールフィルターなど、状況に応じて細かく設定をカスタマイズできます。
auでの迷惑SMS拒否設定
auでもサポートページから迷惑SMS対策を行うことができます。特定の番号を指定してブロックする機能のほか、迷惑メールフィルターを有効にすることで、フィッシングの疑いがあるSMSの受信を制限できます。
ワイモバイル・その他キャリアでの設定
ワイモバイルを利用している場合、回線はソフトバンクの設備を使用しているため、My SoftBankから同様の設定を行うことができます。格安SIM(MVNO)を利用している場合は、契約している事業者のサポートページを確認し、SMSフィルタリングに関するオプションが提供されているかを確認してください。
Androidでの迷惑メッセージブロック方法
Androidでも標準のメッセージアプリ(Googleメッセージ)を使って迷惑メッセージに対処できます。
Googleメッセージでの番号ブロック
該当の会話を開き、右上の三点リーダーメニューから「詳細」を選択します。続いて「ブロックしてスパムを報告」を選択することで、その番号からのメッセージを今後受信しないように設定できます。
Googleメッセージのスパム保護を有効にする
Googleメッセージの設定から「スパム保護」を有効にすると、不審なメッセージを自動的に検知し、フィルタリングする機能が利用できます。一度設定しておくだけで、新たに届く迷惑メッセージの多くを自動的に判別してくれます。
迷惑メッセージを開いてしまった場合の対処法
すでに迷惑メッセージに対して何らかの操作をしてしまった場合の対処法も確認しておきましょう。
メッセージを開封しただけの場合
迷惑メッセージの本文を見ただけであれば、通常は大きな問題にはなりません。リスクが発生するのは、リンクをタップしたり添付ファイルをダウンロードしたりした場合です。開封しただけであれば、そのままメッセージを削除して問題ありません。
URLをタップしてしまった場合
リンクをタップしてしまった場合は、すぐにブラウザを閉じ、可能であれば履歴とキャッシュを削除してください。表示されたページにはどのような情報も入力しないことが重要です。念のため、デバイスのセキュリティスキャンを実行し、不審なアプリやファイルがインストールされていないかも確認しましょう。フィッシング詐欺の手口を理解しておくことで、被害の有無を見極めやすくなります。
個人情報を入力してしまった場合
偽サイトに個人情報やパスワードを入力してしまった場合は、すぐに該当するサービスのパスワードを変更し、可能であれば二段階認証を有効にしてください。クレジットカード情報を入力した場合は、カード会社や銀行に連絡し、利用停止や再発行の手続きを依頼しましょう。あわせて、不正利用の有無を確認するために口座やカードの利用履歴を定期的に確認することも大切です。スマホの乗っ取りやSIMスワップ詐欺につながるケースもあるため、心当たりのある異変があれば早めに対処してください。
メッセージに迷惑メールが届かないようにする対策
迷惑メールを完全になくすことは難しいですが、日頃の習慣によって受信する頻度を大きく減らすことができます。
電話番号の公開範囲を制限する
SNSのプロフィールや掲示板、不特定多数が見られる場所に電話番号を掲載しないようにしましょう。オンラインサービスに登録する際も、電話番号の提供が本当に必要かどうかを一度考えることをおすすめします。
オンライン登録やアンケートに注意する
身元の分からないキャンペーンや無料プレゼントの応募で電話番号を入力することは避けてください。登録前にプライバシーポリシーを確認し、情報がどのように扱われるかをチェックする習慣をつけましょう。
セキュリティツールでデバイスを保護する
フィッシングサイトや悪意のあるウェブサイトへのアクセスを検知してブロックするセキュリティツールを併用することも効果的です。NordVPNの次世代のウイルス対策を活用すれば、誤ってリンクをタップしてしまった場合でも、危険なサイトへのアクセス自体を未然に防ぐことができます。ブイピーエヌとは、通信を暗号化して第三者からの追跡や傍受を防ぐ技術のことで、こうしたツールと組み合わせることでオンライン全体の安全性を高めることができます。
自分の情報がデータ侵害に含まれていないか定期的に確認する
電話番号やメールアドレスが過去に発生したデータ侵害に含まれていないかを、専用のチェックサービスで確認することもおすすめです。NordVPNのダークウェブモニタリングを利用すれば、自分の認証情報がダークウェブ上に流出していないかを早期に把握し、被害が広がる前に対策を取ることができます。
迷惑SMSメッセージのよくある例
迷惑SMSにはいくつかの典型的なパターンがあります。
不在配達通知を装ったSMSでは、ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便などの宅配業者になりすまし、「荷物の配達に失敗しました」として偽サイトへ誘導します。銀行・クレジットカード会社を装ったSMSでは、「不正なアクセスを検知しました」といった文言で偽のログインページに誘導するケースが典型的です。キャリアを装ったSMSでは、ドコモやau、ソフトバンクを名乗り、料金未払いなどを理由に個人情報の入力を求めてきます。また、懸賞や当選を装ったSMSで「あなたが選ばれました」として偽サイトへ誘導する手口も多く確認されています。偽のウイルス警告のように、不安を煽って行動を急がせる文言が使われる点も共通しています。
これらのSMSに共通しているのは、正規の企業がSMS経由でパスワードやクレジットカード番号、個人情報を直接尋ねることは基本的にない、という点です。少しでも疑わしいと感じたら、記載されたリンクではなく公式サイトや公式アプリから直接確認するようにしてください。
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