スクリーンタイムにまつわるお話
まったりとNetflix鑑賞から世界の最新ニュースまで、18~74歳の回答者の少なくとも83%が、就寝時になんらかのデジタルデバイス(スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、テレビなど)を使用していると回答しています。
参加国の中では、メキシコがトップで、なんと97%のユーザーがベッドでデジタルコンテンツの閲覧、鑑賞、あるいはネットサーフィンを行っており、一方、スイスは最も低く75%でした。
ご想像の通り、スマートフォンはベッドで使用するデバイスとして最も人気のあるデバイスで、回答者の88%がベッドルームでスマホをいじると回答しています。さらに、43%は横になってテレビを視聴し、34%はパソコンまたはノートパソコンを使い、29%はタブレットでコンテンツを楽しんでいます。
ベッドでくつろぎながらウェブ閲覧することに関しては、日本人も例外ではありません。日本人は横になっている間、平均してひとつのデバイスを使っており、49%がひとつのガジェットを使っています(このカテゴリーでは第2位)。調査ではまた、日本人の80%が寝床で少なくとも1種類のデバイスを使い、92%はスマートフォンを、29%はパソコンを使用していると示されています(参加国の中で、スマートフォンが最も高い割合で、パソコンは下から3番目の順位でした)。また、ベッドにあるスマートスピーカーや電子書籍リーダーの使用率は、それぞれ7%と3%で、最下位のランキングでした。
早起き vs 夜更かし
本調査が示す通り、大多数の夜型人間は、寝る前にオンラインでの活動に没頭していて、回答者の89%が夕方から夜にベッドで電子機器を使うと報告しています。一方、朝型人間は、画面スクロールやコンテンツ視聴、その他デジタル画面に見入って時間を費やすことを好まず、朝の時間に寝床でデバイスを使うという回答は38%にとどまっています。
参加国のうち、北欧諸国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)はベッドでの画面スクロールが最も活発です。うち、40%以上が朝に、90%以上が夕方から夜にかけてデバイスを使用しています。英語圏の国々(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア)の数字は、いずれのカテゴリーにおいても、その数値がわずかに後れを取る程度で、あまり差はありません。たとえばイギリスでは、ユーザーの44%が朝の時間帯にベッドで携帯電話あるいはその他デバイスを使い(これを上回るのはアメリカ、スウェーデン、ノルウェーのみ)、87%は夕方または夜に使用しています。
アラームを止めてメールチェック: 就寝時の電子機器の使用事例
回答者の半数近くが携帯電話のアラームで目覚めています。ただし、朝の時間帯は寝床でニュース、メール、SNSをチェックする人が最も多く、夜間には好きなストリーミングプラットフォームで動画やテレビ番組を鑑賞する人が多い傾向です。
参加国のうち、メキシコ人は朝一番にメディアをチェックする傾向が最も強く、72%のユーザーがそうしています。ドイツ人はニュースをチェックする人が最多(54%)、ポーランド人はメール、メッセージ、SMSの確認で第1位です(73%)。夜の時間帯にメキシコ人がベッドサイドで使用するデバイス数が最も多く、テレビ番組や動画を視聴する割合はそれぞれ63%と61%でした。
日本では、デバイスの利用傾向は世界平均とほとんど変わりません。寝床でニュースを読んだり聞いたりする習慣は平均的(48%)ですが、ふとんに入ったまま天気予報を確認する点では日本がトップクラス(56%)です。日本人の夕方の過ごし方は、動画鑑賞(55%)、ニュース閲覧・視聴(48%)、天気予報のチェック(41%)が多く、ゲームも上位にランクインしています(世界平均26%に対し30%)。
睡眠前のスクリーンタイム
夕方から夜にかけてベッドでデバイスを使用する18~74歳の参加者の89%のうち、ほぼ半数(46%)がガジェットに費やす時間に満足していることが、本調査のデータで示されています。しかし、カナダを除く英語圏の国々と北欧諸国では、就寝前のデバイスの使い過ぎを認めており、42~46%の人々(日本では21~29%)が、「意図した以上」の時間をデバイスで費やしていると答えています。
欧米諸国は全般的に、スクリーンタイムの自己管理についてより高い満足感を示し、使用時間について最も気にしないのはイタリア人でした(66%のイタリア人が「意図した通り」と回答)。一方、メキシコ人、スペイン人、日本人は、他の国(15%以下)に比べ、就寝前のベッドサイドでのガジェット使用時間が、「意図したよりも少ない」使用時間(25~28%)でガジェットを使用する傾向が強くなっています。
スヌーズの利用
半数以上の回答者が、スマートフォンのおやすみモードを使用していないことを認めており、さらに10%はおやすみモードが何かを知りません。イタリア人、オーストラリア人、メキシコ人、ノルウェー人はおやすみモードをよく利用していて(33~40%)、アメリカ人、日本人、ポーランド人の回答者は就寝中でも連絡がつくことを好みます(デバイスでおやすみモードを使いたくない人が63~68%)。
イギリス、フランス、デンマークの回答者に至っては、就寝時間中の通知を制限できると知って驚いているようで、それぞれ、12%、15%、20%のユーザーがおやすみモードやその機能について知らなかったと答えています。日本は、スマートフォンを持っていない人の数というカテゴリーにおいてトップです(3%)。
ネガティブニュースの無限スクロールと睡眠の質への影響
回答者のうち少なくとも39%が、ベッドでネガティブなニュースに目を通すことを程度の差はあれ認めています。さらに31%は、そのコンテンツがドゥームスクローリングに起因するものか不確かですが、全体としては、回答者の半数以上がベッドでのスマートフォンの使用は睡眠の質に悪影響を及ぼす可能性があると考えています(56%)。
寝床でのドゥームスクローリングが最も多いのは、アメリカ、ノルウェー、メキシコで、44~50%がネガティブなニュースを閲覧していると認めています。一方、オーストリアではその対極にいます(27%)。日本はドゥームスクローリングに関して平均以下です(33%)。加えて、日本人は、就寝時間を費やしてスマートフォンを使用することを時間の無駄だと考える人が最も少ない(39%)という結果になっています。
最後に、大切な人とベッドにいる時のデバイス使用について尋ねたところ、愛する人の隣で動画視聴や画面操作をしていると答えた人は35%でした。30%は「はい」とも「いいえ」とも答えられず、残り35%は大切な人と寝室にいる時間はガジェットを使わないというポリシーを忠実に守っている(またはある程度忠実に守っている)と答えました。
参加国のうち、ドイツ、オーストリア、スイスの回答者は、寝室でのデバイス使用に最も消極的なようです(「大切な人とベッドにいるときスマートフォンを使用する」という記述に同意またはある程度同意するユーザーは26~29%にとどまりました)。一方、オーストラリア人、イギリス人、メキシコ人はパートナーや配偶者と一緒に進んでベッドでガジェットを使用しています(日本人は35%)。
眠るべきか、スクロールすべきか?
就寝時間のデバイス使用を余暇やリラックスタイムの一環ととらえる人もいるかもしれませんが、回答者の大多数は反対の意見でした。収集された全データを比較すると、ベッドでのネット閲覧に自由時間を使いすぎていると感じているユーザーの半数以上が、その行動を時間の無駄だと考えていることにも気づきました(51%)。さらに、就寝時のデバイス使用中にはたいていドゥームスクローリングをしていて、それが睡眠の質に悪影響を与えていると、同カテゴリーの46~48%の回答者が認めています。
日本では39%もの回答者が、寝床でのガジェットの長時間使用は時間の無駄と感じることに同意しています。さらに35%は、大切な人とベッドにいる間、意図したよりも多くの時間をガジェットに費やしています。
覚えておくべきサイバーセキュリティのヒント
仕事やデジタルエンターテインメントのためにベッドでくつろぎながらスマートフォンやパソコンを使うのは快適なものです。しかし、ふとんの中でブラウジングしている最中にも、以下のサイバーセキュリティのヒントを参考に、安全(かつ快適)で過ごすことをお忘れなく。
- アプリとOSを最新の状態に保つ。 ソフトウェアのアップデートをさぼらないことです。
- 十分に調べる。 知らないアプリは絶対にダウンロードせず、利用規約を必ず確認しましょう。
- 非公式のアプストアは避ける。 悪意あるアプリが含まれている可能性が高いものです。
- 知らないWi-Fiの使用は避ける。 他に選択肢がない場合、ネットワーク利用時には必ずVPNを使いましょう。
- 用心する。 不審なリンクはクリックせず、知らない番号にも注意しましょう。リンクの安全性に確信が持てない場合は、 リンクチェッカー ツールの利用を検討しましょう。
- VPNを使う。 VPNはデータを暗号化し、データ詮索者やハッカーからユーザーを保護します。NordVPNアプリを使えば、最大10台のデバイスを保護し、のぞき見からブラウジング活動を隠します。ほとんどのサブスクリプションに 「脅威対策Pro」機能 が含まれており、 マルウェア や侵入型トラッキングシステムに対する防御が強化できます。
調査方法
本調査はNordVPNの委託を受け、外部企業Cintにより2024年2月12日から3月4日にかけて実施されました。調査対象グループは、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツ、オーストリア、スイス、イタリア、スペイン、オランダ、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、ポーランド、メキシコ、日本の18~74歳(各国代表年齢)の居住者としましたが、メキシコのみ例外として18~64歳です。サンプルは各国のインターネットユーザーから取得しました。年齢、性別、居住地についてのクオータ制が設定されました。スペインとスイスからそれぞれ800人、その他各国からそれぞれ1,000人、合計15,600人が調査に参加しました。
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