オンラインショッピングの調査結果から見えてくるサイバーセキュリティ習慣とは？

オンラインショッピングの安全性は？

誰でもお得な話には惹かれるものです。特にそれがとびきり得だと思われる場合はなおさらです。ブラックフライデーや年末年始のシーズンセールなど、何千円も節約できる可能性があります。

ソーシャルエンジニアリングは、技術に精通したハッカーにとって強力なツールです。要は、無防備な被害者にフィッシングサイトへのリンクをクリックさせたり、危険なファイルをダウンロードさせたりします。特に、大型セール時は、以下のような魅力的な文章で悪質なリンクを飾る手口がよく見られます。

• 「時間切れになる前に、今すぐ手に入れましょう！」
• 「期間限定キャンペーン ‐ 今すぐクリック！」
• 「12時間限定80％割引！」

詐欺師はまた、可能な限り個人情報を集めようとします。メールアドレス、自宅住所、電話番号、氏名、マイナンバー、クレジットカード番号やそのセキュリティー(CVV)コードまで聞こうとするのです。

調査結果から考察するサイバーセキュリティ習慣

本調査は、お買い得情報を探す際に人々がどれほどの注意を払っているかを確認するために行われました。アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ドイツ、フランス、オランダ、ポーランド、スペイン、そして日本の10か国から回答が寄せられました。

早速、結果を確認してみましょう。

日本のオンラインショッピング率とオンライン詐欺遭遇率は他国より低い

この調査で、日本の回答者の82％がオンラインで買い物すると答えました。また、そのうち7.4％がオンラインショッピング中に詐欺を経験したことがあるとのことです。いずれの回答も統計的に著しく平均を下回っています。

この事実は、「オンラインで買い物をする際に重視する要素は？」という次の質問の回答結果を、部分的に説明することができるかもしれません。

日本はサイトの安全性をそれほど重視しない

商品の価格や品質、小売店の信頼性、ショッピングサイトの安全性評価、配送方法、利用可能な決済方法など、重視する要素の選択肢は多岐に渡ります。

フランス人の3分の1が最重要視するショッピングサイトの安全性ですが、日本ではそれほど気にされていません。これは、オンライン詐欺を経験した人の割合が少ないことがその理由かもしれません。

日本のネットショッピング利用者の23％しか小売業者の個人情報の取扱いを信頼していない

この結果は、76.6％もの日本のオンラインショッピング利用者が、個人情報保護の点でオンライン小売店を信用していない、もしくはよく分からないと感じていることを明確に示しています。それゆえ、日本は他の国々と比べて個人情報を提供することに寛大ではありません。

日本人の4分の1が「個人情報は一切渡さない」と回答していますが、他国でそう答える人は8～14％にとどまります。個人情報を渡すという人は、プレゼントや割引と引き換えに、自分のメールアドレスや嗜好、誕生日などの情報を渡してしまう可能性が高いです。その上、小売店を信用している買い物客はさらに多くの個人情報を提供することでしょう。

サイバーセキュリティ知識がない＝詐欺に遭いプライバシーを危険にさらす可能性が高まる

詐欺を経験した日本人は、経験していない人に比べ機密情報を漏らさない傾向が強いのですが、興味深いことに「マイナンバー」は例外です。小売店からのプレゼントと引き換えに大切なマイナンバー情報をより頻繁に渡す傾向があります。それが結果として詐欺被害につながるかもしれません。

一般的に、ショッピング詐欺に遭った人は、サイバーセキュリティ知識が不足しており、経験していない人よりも、氏名やメールアドレス以上の機密情報を簡単に提供してしまいます。

ショッピングシーズンを安全に過ごす方法

詐欺師やサイバー犯罪者に対抗するには、知識が鍵となります。よくある詐欺の兆候を認識すれば、簡単にかわすことができます。ハッカーは、クリックしてはいけないものをクリックさせようと全力を尽くしていることを、忘れないでください。締切間近のお買い得情報満載なメールであれ購入をせかすサイトのポップアップであれ、完全に無視すればより安全です。

しかし、詐欺の手口を知ることだけが身を守る方法ではありません。技術に精通した詐欺師は、安全でないインターネット接続を経由して無防備なパソコンに侵入することができます。だからこそ、お買い得情報を探す際には、VPNを有効にした状態でネットサーフィンするのが最善の対策です。NordVPNのようなサービスでインターネット通信を暗号化し、機密データを盗もうとする覗き見から守りましょう。